「ワーママ」の家事負担が減らない理由と、企業がワーママにできること

 

「ワーママ」の家事負担が減らない理由と、企業がワーママにできること

最近では結婚、出産を経たあとも仕事を続ける「ワーキングマザー」、いわゆる「ワーママ」が増えています。とはいえ、産休・育休の流れから、子育てに関しては女性中心という傾向は今も変わっていません。

社会での女性の活躍が望まれるなか、女性の負担は増え続けているのではないのか? そんな視点でワーママの大変さを改めて検証し、企業がワーママに対してサポートできることについて考えてみました。

「共働きは当たり前」なのに、変わらない女性の家事負担

近年、女性が結婚後、出産後も働き続けるケースは少なくありません。特に20代・30代の男性からは、「共働き」を望む声が増えています。婚活アプリを開発・運営するマッチアラームの調査によると、「結婚後も相手が働くことを応援しますか?」との質問に、20代・30代の独身男性の96.1%が「はい」と回答したそうです。

「相手の生き方を尊重したい」「社会に接することで刺激を受けられる」「経済的にお互い楽になる」など理由はさまざまですが、相手にも自分の好きなことをしてほしいという思いが感じられます。

一方で、家庭における家事の負担は、共働き家庭でも女性がその大半を担っているという調査結果も。総務省の平成23年度社会生活基本調査によると、共働き世帯における、1日あたりの男性の家事時間は12分、育児時間は12分であるのに対し、女性の家事時間は3時間27分、育児時間は45分となっています。

5年ごとに行われるこの調査によると、男性の家事時間や育児時間は年々少しずつ増えているものの、共働きであっても家事や育児の負担は女性に偏っているという事実は否定できません。

なぜ「ワーママ」は多忙なの?

共働きを望み、「家事に抵抗はない、育児にも参加したい」という夫が増えるなか、なぜ「ワーママ」への家事・育児負担は減らないのでしょうか。

幼い子供を抱えて夫婦ともに働く場合、夕食・入浴・就寝といった子供の生活時間に合わせて帰宅するには、どちらかが定時に近い時間に退社する必要があります。働き盛りの男性には仕事が集まり、定時には帰れないといった事情だけでなく、子供の世話を理由に、男性が休んだり早く帰ったりすることを良く思わない雰囲気のある企業も少なくありません。

こうしたことから、定時に帰って保育園に子供を迎えに行き、夕食・お風呂・寝かしつけまでを一手にワーママが担うというケースが多くなってしまうのではないでしょうか。

仮にワーママの勤務時間を8時間、通勤・保育園の送り迎え2時間、睡眠時間7時間、食事に1時間、お風呂に1時間として、調査結果の家事時間3時間47分と育児時間45分をたすと、およそ23時間30分。それだけでほぼ1日が終わってしまいます。自分の時間を捻出するには睡眠時間を削るしかない、という多忙さが数字からも想像できるのではないでしょうか。

「ワーママ」を支えるために、企業ができること

忙しいワーママを支えるためには、子育て支援や男性も家事や育児に参加しやすい風土づくりなど、企業側の支援が欠かせません。優良事例をもとに、共働き社員に喜ばれる制度やしくみをご紹介しましょう。
時短勤務の柔軟な運用・拡大
時短勤務者であってもフレックスタイムを利用できる、時短勤務を小学校低学年まで利用できるなど、ワーママの時間的な制約を助ける。
事業所内保育園の設置
保育園への送り迎えにかかる時間や労力を大幅に減らすことができる。会社の補助により、一般的な保育園よりも保育料が安いことが多い。
キャリア選択制度の導入
出産・育児・介護等でライフスタイルを変えざるをえない社員に対し、総合職から地域限定職、一般職などに変更することができる制度。
パートナーとともに参加できる「仕事と生活の両立支援セミナー」の開催
パートナーとの協力関係を早めに築くことができるように、独身者や結婚前の社員も参加可能なセミナーを開催。女性が働くためには男性の家事・育児参加が欠かせないという意識をパートナーとともに共有できる。
男性の子育て参画推進
配偶者が出産した男性社員とその上司に対し、人事から育児休業を取得するように促すメールを送付。本人が取得しやすいように、人事から上司への働きかけを重視する。
定時退社の推進・残業規制
たとえ週に1日であっても、夫が定時退社して家事・育児を担うことができれば、ワーママの負担軽減や大変さの理解にもつながる。
全社員を対象にしたテレワーク・フレックスタイムの導入
社員全員に対して個々の事情にあわせた柔軟な働き方をすすめることで、結果的にワーママのように時間の制約がある社員も働きやすく、配偶者が働く男性社員も家事・育児に参加しやすくなる。

時間に制約のある子育て世代を応援

子育てをしながらの共働きは、子どものことを大切に思い、その生活を安定させようとすればするほど、どちらかが仕事の時間に制約をかけざるをえません。そうした負担が女性側に偏らないように、企業としてサポートできる体制や環境を整えたいものです。


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