テクトロニクスは2月17日、テクトロニクスのDPO/MSO70000シリーズ・リアルタイム・オシロスコープ向けに、SignalCorrectソフトウェアとTCS70902型キャリブレーション・ソースを組合せた新ソリューションを発表した。

DUT(被測定デバイス)の信号とオシロスコープの接続には、ケーブル、フィクスチャ、アダプタ、またはRFスイッチなど、さまざまなインターコネクトが使用される。信号が高速になると、インターコネクトが信号の特性に影響を及ぼし、ISI、寄生容量、遅延、インピーダンスのミスマッチ、損失、変動などによってアイの形状が崩れることがある。

従来はインターコネクトの特性評価とディエンベッドには専門知識が必要とされたほか、高価な特殊機器を使用していた。これに対し、テクトロニクスの新しいソリューションでは、初心者でも標準仕様の高速リアルタイム・オシロスコープを使用して、簡単かつすばやく実行可能となる。

具体的には、SignalCorrectで初期設定から挿入損失の測定、フィルタの生成と適用までの手順がテキストと図の両方で示される。また、1回の測定から複数のフィルタが生成でき、生の波形と異なったフィルタ設計を比較することが可能となる。一方のTCS70902型キャリブレーション・ソースはIUT(被測定インターコネクタ)の近くに置くことができるため、正確な測定が実現するとしているほか、9psの高速エッジ出力を2つ装備し、2入力測定、シングルエンド、差動、コモンモード信号のフル・ディエンベッドを実行することができる。さらに、高速な立上り時間により超高性能オシロスコープを使用した50GHz以上の特性評価も可能であるほか、その他のアプリケーションの信号源としても使用できるとしている。

同社は同ソリューションについて「電気、通信業界での信号の高速化につれ、高速信号の測定でインターコネクトの影響を除去する必要性は、従来にくらべ飛躍的に一般要件となっています。SignalCorrectソフトウェアと新しいキャリブレーション・ソースを使用することで、インターコネクトの特性評価とディエンベッドなど、従来は複雑だった作業は高速信号測定/解析の作業の一部として簡単に実行できます」とコメントしている。