サッカー人口が増加傾向 野球離れは本当に進んでいるのか?

 

全国高校野球が行われる甲子園球場

◆ サッカー人口は増えているが、野球人口は…

 昨今、野球離れは一つのスポーツ界のキーワードになっている。

 テレビがプロ野球中継を放送しなくなったことで子供の目に野球が触れる機会が減ったことや、公園や校庭の使用ルールが厳しくなったことで「野球遊び」に触れる機会が減ったこと、ゲーム機器の普及により遊びが多様化したことなど、要因は様々だが、確かに野球を楽しむ子供達を見る機会は減ったような印象を受ける。

 しかし実際に、青少年の野球人口にはどのような変化が起きているのか。いつも引き合いに出されるサッカー人口と比較してみた。

 競技人口と一口に言っても、団体が多様化していて、正確な数字を把握するのは非常に困難であるため、平成23年から平成27年までの高等学校の「部活動」に加盟する人数を比較してみることにした。なお、加盟人数は、硬式野球は日本高等学校野球連盟、その他は全国高等学校体育連盟が公表しているものを抜粋した。

 まず、多くがいわゆる甲子園を目指す硬式野球部に所属する人数は、平成23年が166925名。

 お正月のいわゆる「選手権」を目指す男子サッカー部が150655名であった。5年前には、野球の方が16270名多い加盟人数となっている。

 5年後、野球は168898名で1973名増、男子サッカーは168104名で17449名増。増加の人数はサッカーに届かないものの、高校野球部への加盟人数は実は増えているのだ。

◆ 軟式野球離れも進み、野球人口減少も悲観すぎる必要はなし

 そして対象をさらに競技人口を野球は女子ソフトボール、軟式野球、サッカーを女子サッカー部にまで拡大してみる。女子ソフトボール部は、平成23年に24853名だった加盟人数は、平成27年22409名にまで減少している。軟式野球は平成23年の10983名から平成27年に10307名で676名の減少。

 逆に女子サッカーは、平成23年に8713名だった加盟人数は平成27年に10472名で、1759名増加している。

 あくまで学校部活動に所属する人数であり、特にサッカーはJリーグが運営する下部組織いわゆるクラブチームに所属する同年齢の選手などの存在も、当然考慮する必要はある。

 しかし、野球,ソフトボール界ではこの数年でオリンピックの種目から除外され、テレビ中継が極端に減少していることなど、暗いニュースが続いたのに対して、サッカー界には対照的に、本田、香川などのビッククラブへの移籍、なでしこジャパンの世界制覇など明るいニュースが続いたことを考えると、硬式野球、軟式野球、ソフトボールの部員で1147名の減少はよく頑張っている数字に思える。こと学校部活動に置いて総数は「王様」だ。

 野球人口が減ってきていることを受け止めることは必要であるが、悲観しすぎることはない。日本人はやっぱり野球が大好きだ。


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