西武鉄道は3月26日にダイヤ改正を実施する。池袋線・新宿線を中心に、接続駅の統一や時刻見直しなどによる所要時間短縮を図るほか、特急列車も増発。7月2日から特急料金を改定することも発表された。

池袋線を走る快速急行。西武鉄道6000系の他に東急電鉄5050系4000番台などの車両も使用される

池袋線・西武有楽町線では昼間時間帯、東京メトロ副都心線・東急東横線・みなとみらい線へ直通運転を行う速達性の高い列車が30分間隔で運転されており、西武線内は快速急行として運転。現在、上り(渋谷・横浜方面)は練馬駅で池袋行各停に、下り(小手指・飯能方面)は石神井公園駅で池袋駅からの準急に接続している。

3月26日のダイヤ改正で、この速達性の高い列車に「Fライナー」の愛称名が付けられる。「Fライナー」の元町・中華街~飯能間の所要時間は下り・上りともに95分とされ、下り(小手指・飯能方面)は現在より3分の所要時間短縮となる。

同列車の西武線内での接続駅も統一されることになり、下り・上りともに練馬駅で池袋駅発着の準急と接続する。これにより、快速急行(Fライナー)へ乗り継いで池袋線池袋~飯能間を利用した場合、所要時間は44分となり、下り最大3分・上り最大5分短縮されることに。上り快速急行に接続する列車は8両編成の各停から10両編成の準急(土休日の一部を除く)に変更されるため、混雑緩和も図られるという。

西武有楽町線では平日21時台の小竹向原駅発車時刻を見直し、東京メトロ有楽町線・副都心線からの乗継ぎ時間を短縮。池袋線では土休日7~12時台に池袋駅に着く優等電車がすべて10両編成となり、新宿線も土休日5~16時台に西武新宿駅に着く優等電車の一部が10両編成となる。平日朝には、新宿線上り通勤急行(本川越発西武新宿行)、拝島線・新宿線上り急行(拝島発西武新宿行)の所要時間をそれぞれ1分短縮。土休日の昼間に西武新宿発本川越行の急行2本、土休日深夜に西武新宿発新所沢行の準急1本が増発される。

7/2特急料金改定、100円刻みの料金体系に

池袋線・西武秩父線と新宿線で運転される特急列車もダイヤ改正で増発される。池袋駅を22時30分に発車する特急「むさし47号」は金曜日のみ、飯能行から西武秩父行に変更。土休日の夜間には、飯能駅21時35分発の上り特急「むさし54号」(池袋行)、池袋駅22時30分発の下り特急「むさし47号」(飯能行)を増発する。

特急「ちちぶ」は池袋~西武秩父間(池袋線・西武秩父線)で運転

新宿線では平日朝に本川越駅7時55分発・西武新宿駅8時47分着の特急「小江戸8号」を増発。土休日の昼間には本川越駅10時4分発・西武新宿駅10時49分着「小江戸70号」、西武新宿駅11時10分発・本川越駅11時55分着「小江戸65号」が増発される。下り特急列車の西武新宿駅発車時刻も変更され、平日11~15時台・土休日10~15時台は毎時40分発(現在は毎時30分発)にそろえられる。

7月2日の特急料金改定に関して、「より使いやすく、よりわかりやすくするため」実施すると西武鉄道。100円刻みのわかりやすい料金体系とし、短距離区間(18km以下)料金も新設することで、一部区間において現在よりも安い料金で利用できるようにする。

おもな区間の特急料金は、池袋~所沢間400円(現行360円)、池袋~入間市・飯能間500円(現行420円)、池袋~横瀬・西武秩父間700円(現行640円)、西武新宿~東村山・所沢間400円(現行360円)、西武新宿~狭山市・本川越間500円(現行420円)。現行の特急料金は360円からとなっているが、7月2日以降、所沢~入間市間・入間市~飯能間・所沢~狭山市間・狭山市~本川越間など短距離で利用した場合の特急料金が300円となる。