1月の米雇用統計レビュー - 失業率が改善、平均時給も比較的高い伸び

 

日本時間2月5日、22時30分に発表された米1月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比15.1万人増と予想(19.0万人増)に届かず、12月の26.2万人増から急減速した。

一方で、失業率は4.9%と予想(5.0%)を下回り、2008年2月以来の水準に改善した。また、平均時給は25.39ドルとなり、前月比で0.5%増、前年比では2.5%増という比較的高い伸びを示した。

「米平均時給」

非農業部門雇用者数の増加幅こそやや物足りない面もあるが、10-12月分の大幅増加を考えれば、なんとか許容できる範囲内の減速と言えるだろう。

半面、失業率の低下を伴う雇用の拡大が賃金の上昇につながり始めるなど、低インフレ長期化に対する懸念を和らげる内容であった。全体としてみれば、米雇用情勢が引き続き改善基調にある事を示したと評価できる。なお、米1月雇用統計発表後にはオバマ大統領も、失業率の低下について「米経済の力強さを証明」とコメントしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げについて市場は、3月の見送りは確実であり、場合によっては年内もすべて見送りとの見方に傾きつつあった。海外経済の減速や世界的な金融市場の混乱を受けて米景気の先行にも懸念がくすぶり始めたためだ。

しかし、今回の1月雇用統計を受けてそうした過度に悲観的な見方は修正を迫られる事になりそうで、その過程ではドルが上昇する可能性があろう。2月10日に行われるイエレンFRB議長の議会証言や2月12日に発表される米1月小売売上高が目先の焦点となるだろう。

執筆者プロフィール : 神田 卓也(かんだ たくや)

株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長。1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信(デイリーレポート『外為トゥデイ』など)を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。Twitterアカウント:@kandaTakuya

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