気象庁は2月5日19時13分、桜島の昭和火口で18時56分に爆発的噴火が発生したことを受け、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引上げた。

桜島の噴火警戒レベルに対応した規制範囲

18時56分の噴火では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が3合目(昭和火口より1,300~1,800m)まで達したという。気象庁は昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲で、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、および火砕流に対する警戒をうながしている。また、鹿児島県鹿児島市に対して火口周辺での入山を規制するように呼びかけている。

風下側では火山灰だけでなく、小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るおそれがあるとしている。また、爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れることへの警戒や、降雨時には土石流が発生することリスクを呼びかけている。

桜島の噴火警戒レベル

桜島に関して、昭和火口では活発な噴火活動が継続し、2015年8月以降噴煙高度が3,000mを超える噴火が増加した。8月18日16時31分の爆発的噴火では噴煙が火口縁上5,000mに達し、鹿児島市内から薩摩川内市甑島にかけて広範囲で降灰を確認され、8月27日には噴火警戒レベルを4(避難準備)に引き上げた。

9月25日の爆発的噴火では、噴煙が火口縁上4,000mまで上がり桜島島内から種子島にかけて降灰を確認。鹿児島市有村町では最大約2cmの小さな噴石(火山れき)により数台の車でガラスが割れる被害が発生するなど、2015年の桜島における年間の爆発回数は全て昭和火口で835回にものぼっている。