米Appleが3月15日の製品発表イベントの開催を計画していると、9 to 5 Macが2月2日(米国時間)に報じている。現在噂として上っているのは「4インチ版iPhone」「iPad Air 3」の2つで、Apple Watchも新バンドの発表など若干のアップデートが行われる可能性があるという。同社にとっては昨年2015年9月以来の製品発表イベントとなるものだが、まだ先の話ということもあり3月15日という日付が動く可能性と、イベントを開催せずにオンラインで情報更新のみを行うサイレントリリースになる可能性も指摘されている。

3月のイベント開催の噂は以前より囁かれていたが、複数の関係者の話として具体的な日付や発表される可能性のある製品名までを報じたのは9 to 5 Macが初めてとなる。ただ、これまでのAppleの新製品発表に比べるとリークを含めた事前情報が非常に少なく、噂に上っている製品も「4インチ版iPhone」「iPad Air 3」ということで広く一般にアピールする内容ではない可能性もあり、その点でイベントの可能性そのものが疑問視される面もあった。9 to 5 Macが指摘するように日付が流動的なのと、すぐにもサイレントリリースに移行する可能性が高いこともあり、仮に発表イベントが開催されるとしても9月のiPhoneイベントのような大会場を借りての大々的なものではなく、本社キャンパス内のTown Hallのような比較的こぢんまりとした会場を選択し、比較的限られたメディアや関係者のみを招待しての製品説明となるかもしれない。

4インチ版iPhoneについてはたびたび噂が流れているが、9 to 5 Macでは先月1月に「"iPhone 6c"ではなく"iPhone 5se"」になるという記事を掲載している。「se」の語源は「special edition」や「iPhone 5s enhanced」などを挙げているが、実質的にはiPhone 5sの基本性能をベースに、プロセッサのA9への換装やApple Payに必要なNFCアンテナの追加などが行われたものだとしている。同誌では価格についても「16GBモデルで450米ドルから」と報じており、iPhone 6sの「16GBで499米ドル」とほぼ大差ないことを示唆している。

一方のiPad Air 3については、iPad Proでも採用された4隅のコーナースピーカーシステムや、キーボードを収納できるSmart Connector、Apple Pencilへの対応などがうたわれている。もっとも、iPad Proの機能をすべてAirに持ち込むのかという部分には疑問もあるのだが、前モデルのiPad Air 2が2014年10月にデビューして以来1年半近く進展がない状態であり、販売の落ち込むiPadへのテコ入れも含めて、比較的大掛かりなアップデートが行われる可能性は高いと考えられる。