特集「『光とともに…』が遺したもの」告知画像。

本日2月3日発売のフォアミセス3月号(秋田書店)では、「『光とともに…』が遺したもの」と題した特集を展開している。これは2010年に逝去した戸部けいこのデビュー30周年を記念し、「光とともに…~自閉症児を抱えて~」とその関連作品をフィーチャーしたもの。

「光とともに…~自閉症児を抱えて~」は、2000年から月刊フォアミセスにて連載されていた、自閉症児とその家族が抱えるエピソードを描いた作品。2004年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞し、テレビドラマ化もされて話題を呼んだ。

戸部の逝去により2010年5月号で連載終了となっていた同作だが、その後のストーリー2話分はネームの形式で遺され、単行本の最終15巻に収録。今号のフォアミセスではそのネームに河崎芽衣がペン入れを行い、正式な完結編として掲載された。戸部と同じく1985年に月刊プリンセス(秋田書店)でデビューし、それ以降もずっと交流を続けてきた河崎による「光とともに…」の完結エピソードに注目したい。今号には河崎による、戸部への思いを綴った2ページマンガも寄稿されている。

そのほか「光とともに…」特集として、河崎の「Happy Birthday 大丈夫、生まれておいで~『光とともに…』が遺したもの」を収めた別冊も付属。同作は単行本も発売されているが、この別冊に収録されている「姉弟編」の2話は単行本発売後にフォアミセスに掲載され、未収録となっていた。

また本誌には鳴母ほのかの読み切り「おしえて、先生!」が掲載。これは「光とともに…」が描きたかったという「障害者の就労」をテーマとし、知的障害者のための学習塾を舞台にした物語だ。

なお秋田書店オンラインストアでは、「光とともに…~自閉症児を抱えて~」完結を記念し、同作の特製キャンバスパネルを期間限定で受注発売する。A5サイズのパネルに河崎によるイラストが描かれたもので、受け付けは2月4日から4月2日まで。