JR東日本千葉支社は「房総観光キャンペーン ~ちょっとひと息、房総休日。~」の一環で、1月29~31日の3日間にわたり、臨時列車「SL銚子」「DL佐原」を運転した。蒸気機関車が旧型客車を牽引し、佐原~銚子間を走行した。

D51形498号機の牽引で運転された「SL銚子」。ヘッドマークも掲げられた

同区間をSL列車が走るのは3年ぶり。今回は蒸気機関車D51形498号機と旧型客車6両、ディーゼル機関車DE10形1752号機が使用された。往路は銚子駅10時27分発・佐原駅12時10分着「DL佐原」として、DE10形にヘッドマークを掲げて運転。復路は佐原駅14時16分発・銚子駅15時50分着「SL銚子」として、D51形にヘッドマークを掲げて運転された。

運転最終日となった1月31日は、晴天に恵まれたこともあり、運転区間の各駅・沿線ともに多くの鉄道ファンや観光客、地元住民らでにぎわった。銚子駅では「DL佐原」の発車に合わせ、1番線ホームにて太鼓演奏が披露されたほか、銚子駅前で物産展も開催。「駅長犬」(JR東日本千葉支社マスコットキャラクター)や「チーバくん」(千葉県マスコットキャラクター)が登場しての撮影会も行われた。

「DL佐原」「SL銚子」が停車する佐原駅・笹川駅でも、地元市町によるおもてなしが行われたという。沿線では「北総に笑顔の花を咲かせよう」プロジェクトも実施され、地元住民らが手を振るなどしてSL列車を出迎えた。「SL銚子」が運転された午後の時間帯、水郷地帯を走る区間は多くの鉄道ファンらで埋め尽くされ、煙を上げ、汽笛を鳴らしながら力強く走行するSL列車の姿を写真に収めていた。

朝10時前、D51形498号機を先頭に銚子駅1番線へ入線

往路はDE10形1752号機が牽引する「DL佐原」として銚子駅を発車した

14時30分頃、煙を上げながら「SL銚子」が通過。地元住民たちが見送った

「SL銚子」が銚子駅に到着した後も、ホームには多くのファンらが

「SL銚子」が終点の銚子駅に到着した後も、1番線ホームにてフラダンスが披露されるなど、地元によるおもてなしが続いた。3日間の運転を終えたD51形498号機・旧型客車6両・DE10形1752号機の編成が16時20分頃にホームを離れ、留置線に移った後も、ホームに多くのファンらが残り、懐かしのSLの姿をいつまでも追っている様子だった。