NTTデータグローバルソリューションズ(NTTデータGSL)と日本マイクロソフトは1月26日、Microsoft Azureをクラウド基盤として利用したSAPソリューション・マイグレーション・サービスで協業すると発表した。

NTTデータGSLは、Microsoft Azureの特性を生かした形で、SAPソリューションの移行・運用ベストプラクティスの検証・開発・展開を行う。SAPソリューションがどのデータベースを利用していてもAzure上に展開でき、ライセンス移管および保守サービスの継続提供も可能だという。

東日本・西日本の2つのデータセンターリージョンおよびグローバル・ネットワークを持つAzureの特性を生かし、ディザスタ・リカバリをクラウドサービスとして提供することができる。また、Azure Site Recovery(ASR)を利用して、オンプレミスからクラウドへのディザスタ・リカバリ設計を、SAPソリューションのシステム構成に最適化してベストプラクティス化する。

システム監視にはNTTデータのオープンソース監視ソフトウェアである「Hinemos」を採用するほか、インシデント管理には「SAP Solution Manager」を利用し、新たなソフトウェアを構築することなく運用プロセスの効率化を実現する。

両社は今後、Azure上でのSAPソリューションの拡販に向けてバーチャル・チームを組織し、共同でターゲット顧客の選定と共同提案を行うとしている。日本マイクロソフトは、同バーチャル・チームを通じ、米マイクロソフトの開発部門が実施するSAP認証取得の中で得た技術情報を共有し、ユーザー企業への展開に際してトラブルを最小化した展開が可能となるよう技術情報の拡充も図っていくとしている。

両社はすでに連携しており、不動産市場向けのクラウドサービスを提供するいい生活の基幹業務システムであるSAP ERPをMicrosoft Azureに移行した事例を公開している。