東電・鹿島など、福島第一原発の海水配管トレンチに向けた新充填剤を開発

 

鹿島建設、東京電力、東京パワーテクノロジーの3社は、福島第一原子力発電所の海水配管トレンチの内部を充填するため、長距離水中流動充填材「Hilo」を共同開発し、汚染水との置き換え作業を完了したと発表した。

海水配管トレンチとは、配管やケーブルを収納している地下トンネルのこと。福島第一原子力発電所の海水配管トレンチ内部に滞留していた汚染水は放射線被ばくの大きなリスクとなっていた。この汚染水を除去する方法として、「セメント系の充填剤」で置き換える方法が採用されたが、迅速に作業を行うためには打設箇所を既存の立杭のみとして、材料不分離のまま最長86.6mの距離を水中流動できる充填剤が必要となった。

「Hilo」はセメント、混合剤、水中不分離性混和剤、高性能減水剤および水が材料で、実験では100mの水中流動性が確認されたほか、いずれの材料も同発電所構内で安定的に入手できるというメリットがある。この「Hilo」用いて海水配管トレンチへの充填作業を行った結果、2015年12月21に2~4号機の海水配管トレンチ内に滞留していた約1万トンの汚染水の除去を完了した。

充填作業のイメージ図(3号海水配管トレンチ)

同充填剤は材料の変更も可能であることからスクリーンポンプ内などさまざまな空洞の充填に使用されている。また、打設位置が限られた部位の充填や小径管路の充填などの用途にも応用可能と考えられており、「Hilo」の特性を活かして、さらなる活用に向けた研究開発が進められる予定となっている。



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