2016年はIoTとデータの爆発的増加が主要テーマに - NIが技術トレンドを分析

 

National Instruments(NI)の日本法人である日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は1月26日、同社3回目となる年次レポート「NIトレンドウォッチ2016」を発表した。

同レポートは、同社がどういった分野に注力しているかをカスタマなどに広く知ってもらうことを目的に発行を行ってきたもので、今回取り上げた話題に関しては、2016年ならびに2017年の事例発表や新製品発表につながるものとなる。具体的には、IoTならびにIoTがデータの管理方法に与えるインパクトを主要なテーマとして扱っており、「5Gの実現に向けたプロトタイピング」、「Big Analog Data」、「IIoT向けネットワーク規格」、「膨大な数のスマートデバイスのテスト」、「ソフトウェアのコンシューマ化」といったトピックスが取り上げられている。

2016年の技術トレンドとなる5つのトピックス。左は、概要説明を行う同社東アジア マーケティングマネージャ ソフトウェア担当の長久文彦氏

「Big Analog Data」については、IoTの流れとして、センサをあちこちに設置し、さまざまなデータを収集しようという動きを示すもので、センサが生み出すデータは基本的にアナログであることから、こうした名称となる。また、集めたデータは分析・解析を行う必要があるが、多くのデータが活用されていないのが現状で、そうした問題をいかに解決していくか、というトレンドも含められている。

「膨大な数のスマートデバイスのテスト」については、さまざまな機能を集約したスマートデバイスが登場することはコンシューマにとっては歓迎すべき事柄ながら、エンジニアにとっては、複雑な単一システムに対し、どのような試験をどのように行っていくか、という課題に直面することになる。特注のテスト製品を組む方法も考えられるが、製品ライフタイムが短いコンシューマ製品に対し、その都度、そういったことはコスト面でかなり厳しい問題となる。そこで同社としては、共通の要素を組み合わせてプラットフォーム化していく必要があるとしており、コア要素として「無線」、「電池」、「センシング」の3つを軸に、用途に応じてソフトウェアを組み替えることで、同じ周波数で異なる通信規格のテストに対応したりすることを提案している。

「5Gの実現に向けたプロトタイピング」については、同社の見解として、2016年、遂に5Gの試作が実際に進み、開発が進むであろうという見方で、特にプロトタイピングが重要になってくるとする。実際の5Gの実現に向けた開発の方向性としては、多数のアンテナを用いた「Massive MIMO」、ワイヤレスを用いたバーチャルネットワークといった「高度なワイヤレスネットワーク」、NOMAやGFDM、FBMC、UFMCといった「次世代の無線アクセス技術(RAT)」、60GHz帯や70GHz帯を活用した「ミリ波」の4つの技術がトレンドとして挙げられ、これらを活用した機器の試作が進められることで、現実味が増していくとしている。

ITU-Rが示しているIMT-2020以降のビジョン。8つのパラメータがあるが、超低遅延性による機器同士の通信や接続密度など、IIoTのトレンドをサポートするような機能の定義もなされている

5Gの実現に向けた4つの技術トレンドに対し、NIとしてはハードウェアとソフトウェアを組み合わせたプラットフォームとして支援を行っているとする

「IIoT向けネットワーク規格」については、次世代規格として、IEEE802.1 Audio/Video Bridging(Ethernet AVB)をベースにした「IEEE802.1 TSN(Time-Sensitive Networking)」の策定が進んでいることを挙げており、IIoT時代の産業用ネットワーク規格の決定版になる可能性があるとしている。一般的なEthernet規格をベースに開発が進められているもので、コスト面とセキュリティ研究の面でメリットを得られるほか、ソフトウェア側で低レイテンシの実現などを目指しているため、適用可能範囲が広いこともメリットになるとしている。

産業機器分野では高レイテンシが要求される用途では産業用イーサネットや独自バスの活用が多いが、産業用イーサネットの場合、ハードウェアに制限があったり、通信速度の上限が100Mbpsに制限されるなど、IIoT時代への適用としては課題があった。そこで考案されたのが、標準イーサネットの発展版となるIEEE802.1 TSNとなる

そして「ソフトウェアのコンシューマ化」については、同社がソフトウェアを重要視している証であり、現場での手軽な開発環境の実現に向け、LabVIEWの各種プログラムを機能ごとにコンポーネント化し、それを用途に応じて必要な機能のみを組み合わせることでアプリケーションとすることで、技術の根底は同じながら、特定市場で活用してもらいやすい姿へと変更してユーザーに届けることを可能とするというものとなっている。

左がLabVIEWなどのソフトウェアの根幹をなす各種機能をコンポーネント化した図。右がそれを提供する市場やアプリに合わせて組み合わせたイメージ

2014年後半に提供を開始した「LabVIEW Communicaation System Design Suite」もこうした手法を活用して生み出されたソフトで、5Gの開発に特化したものとなっている

なお同レポートについては、同社Webサイトからダウンロードすることが可能となっている(ユーザー登録が必要)。

「NIトレンドウォッチ2016」の表紙と中身の様子。各トピックスに関する説明が記載されている

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