海外事例:デロイトトーマツ・オランダのソーシャルメディアを使った採用活動

 

海外事例:デロイトトーマツ・オランダのソーシャルメディアを使った採用活動

オランダは、世界でも有数のソーシャルメディア先進国だということをご存知でしょうか? 特に、TwitterとLinkedInの普及率は世界でもトップレベル。2011年にcomScoreが実施した普及率の調査では、Twitterが26.8%、LinkedInが26.1%と、どちらも世界一位になりました。それから現在までTwitter、LinkedInともに人口に対する普及率は、常に上位をキープしています。
このような状況のなか、オランダのデロイトトーマツも、採用活動にソーシャルメディアを積極的に取り入れています。イギリスのデジタルマーケティング会社LINK HUMANSが、その採用活動について分析しました。

オランダのデロイトトーマツが抱えていた問題

LINK HUMANSによれば、オランダの労働市場は雇用者にとって厳しいもので、新しい仕事を探している人は、無職の人と現在働いている人を合わせても、労働人口の約10%だけとか。オランダでは、自発的に離職をした場合、失業手当給付金などの社会保障が受けられません。そのことが転職を妨げ、雇用の流動性が低くなっています。

デロイトトーマツ・オランダの人事担当者も、有能な人材の採用に苦労していました。そこで、2010/2011年度の新規採用目標を1,000人と設定し、ソーシャルメディアでの採用活動を強化することにしたのです。

彼らは、ソーシャルメディアを使った採用活動において、2つの目標を掲げました。1つは、企業にふさわしい候補者を獲得するためのイメージづくりをすること。もう1つは、採用活動用Webサイトの閲覧数を増やし、そこから候補者を得る仕組みをつくることでした。

中途採用活動の特徴

具体的に、デロイトトーマツ・オランダでは、採用活動用Webサイトを中心に、Twitter、Facebook、LinkedIn、YouTubeなど複数のソーシャルメディアを使った採用活動を展開しています。また、学生向けのSNSキャンペーンに従業員を巻き込むといった面白い試みもされました。その概要をご紹介しましょう。
採用活動用Webサイト「Werken bij Deloitte(デロイトで働こう)」
1. 候補者に合わせて「学生」「ヤングプロフェッショナル」「プロフェッショナル」と、カテゴリー分けされた3種類のページを制作。
2. 動画を使い、従業員の生の声を掲載。
3. 求人情報ページが採用担当者の連絡先やSNSにリンクされている。
4. Webサイト内の従業員によるブログが頻繁に更新されている。
対象者によって分かれているWebサイトでは、候補者に合った求人や情報が素早く見つけられます。そして、最近では一般的になってきた動画を使ったプレゼンテーション。YouTubeチャンネルWerken bij Deloitte(デロイトで働こう)に移動すると、そこには過去に公開された100本以上の採用関連動画が保存されており、圧倒的な情報量に驚かされます。そして、各ページには採用担当者のプロフィールが写真入りで表示され、メールや電話のほかLinkedInやTwitterからも連絡がとれるようになっています。

さらに、デジタルマーケティング会社LINK HUMANSが最も高く評価しているのが、従業員が作成している独自コンテンツ。異なる部署の従業員が交代で執筆しているブログでは、事業の紹介から出張へ行った時の体験談まで、就職活動をしていない人でも興味を持てそうな記事が、オランダ語で定期的に更新されています。

従業員を巻き込んで拡散させる、SNSキャンペーン

ソーシャルメディアを使ったキャンペーンは、情報の拡散が肝。デロイトトーマツ・オランダでは、従業員に協力を要請します。まず、ブロガーになってくれる従業員を探し、業務を紹介するブログをスタート。次にTwitterで呟いてくれる従業員を探し、そのタイムラインを採用活動用Webサイトで共有しました。

さらに、同社では写真・動画・音声を共有できるSNS、Mobypictureを使ったコンテストを実施。賞品のiPhone獲得を目指して、従業員が新卒対象の採用キャンペーンに参加しました。コンテストのルールは「デロイトトーマツのロゴを連想させる、グリーンの点をテーマにした写真に#beginneersthierというタグをつけてMobypictureで共有すること。創造性のある作品かつ閲覧回数が1,000回を超えた人が勝ち」というものでした。コンテストの結果、55作品がアップロードされ、5週間で15,500回閲覧されました。

複数のソーシャルメディアで展開する採用活動

デロイトトーマツ・オランダでは、採用活動用Webサイトのほかに、次のようなソーシャルメディアを利用しています。
 Twitter(@WerkbijDeloitte)主にブログやWebサイトの更新情報。
 Facebook ページを購読している人に採用候補者となってもらえるよう、役立つ知識やコミュニケーションを重視した話題を提供。
 LinkedIn 経験のある候補者を探すために利用。
 YouTube 従業員の声を外部に紹介することを目的に利用。

ソーシャルメディアを使った採用活動の効果

ソーシャルメディアを使った採用活動、気になるのはその効果です。2010・2011年度にデロイトトーマツ・オランダが自社の採用活動を分析した結果によれば、人材派遣会社のコストが前年度より約半分に減少、1000人という採用目標人数も達成しました(前年度より480人増)。

また、採用活動用Webサイトへのアクセス数を見てもTwitter、Facebook、LinkedInなどのソーシャルメディア経由のアクセスが、他サイト経由のアクセスよりも234%増加しました。

ソーシャルメディアを採用活動に取り入れることで、企業のイメージアップ、採用活動用Webサイトの閲覧数の増加、そして採用活動のコスト削減といった効果が見られました。得られたと考えられます。

成功の鍵はコンテンツの力と社内を巻き込む力

デロイトトーマツ・オランダが展開するキャンペーンを見ていくと、ソーシャルメディアを使った採用活動で成功の鍵を握るのはコンテンツの力と社内を巻き込む力であることがわかります。同社では、実際の従業員が写真や動画、ブログを使ってリアルな姿を発信することによって、インターネット上のコミュニケーションに人間らしさが増し、候補者を引きつけています。


本記事は「キャリア採用ラボ」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。

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