一般ユーザーの8割以上がインターネット動画を視聴しているが、セットトップボックスについては認知度・利用度共にまだ低い実態が、楽天リサーチが1月22日に発表した「インターネットでの動画視聴とセットトップボックスに関する調査」の結果から浮かび上がった。

同調査は同社が1月8日・9日において、同社に登録しているモニター約230万人のうち全国の20~60代の男女1,000人を対象にインターネット経由で実施したもの。

インターネットで動画を見るか尋ねたところ、見ている人が全体の81.3%、見ていない人が18.7%であり、8割以上がインターネットで動画を見ている。見ている人を年代別に見たところ、30代が91.0%と最も高く、20代の88.0%、40代の84.0%と続いた。最も少ない60代でも69.5%と約7割がインターネットで動画を見ており、インターネットでの動画視聴は一般的に普及しているといえる。

インターネットでの動画の視聴状況

インターネットで動画を見る回答者に視聴の頻度を尋ねると、全体では、「週1、2回」が28.8%で最も多く、次いで「毎日(24.6%)」、「週3、4回(18.6%)」であり、7割以上が週に1回以上はインターネットで動画を見ているという結果になった。

男女別では、男性が30.5%、女性が18.2%と女性より男性のほうが毎日視聴をしている割合が高く、その差は12.3ポイントだった。特に、20代男性の4割(39.1%)が毎日見ていると回答している。

年代別では、20代と30代は「毎日」(20代が32.4%、30代が26.9%)視聴している割合が最も多いのに対し、40代以降は「週1、2回」(40代が29.8%、50代が43.9%、60代が28.8%)の割合が最も高く、年代が上がるにつれてインターネットでの動画の視聴頻度は低くなる傾向にある。

インターネットで動画を見る頻度

インターネットで動画を見る際に利用するサービスを尋ねたところ、「YouTube」が94.8%と最も多く、続いて「ニコニコ動画」(25.1%)、「GYAO!」(17.5%)の順であり、無料で視聴できる動画を提供するサービスが上位3つを占めた。

利用しているインターネット動画サービス(複数回答)

セットトップボックス(STB)を知っているか尋ねると、知らない人が81.7%で認知度は高くない。性別で見ると男女間で16.2ポイントの差があり、セットトップボックスを知っている男性は女性に2倍以上多く、男性の方が新しい端末に敏感な傾向だと同社は見ている。 セットトップボックスの利用についても94.9%が利用していないと回答しており、認知度・利用度共に低い。

セットトップボックスの利用者にその種類を尋ねたところ、「Apple TV」が43.1%で最も多く、以下「Chromecast(27.5%)」、「Nexus Player(17.6%)」の順だった。

利用しているセットトップボックスの種類(複数回答)

現在セットトップボックスを利用していない回答者に興味があるか(今後利用したいか)と尋ねると、「はい」が22.7%、「いいえ」が77.3%だった。セットトップボックスの利用率は約5%であったため、既存ユーザーの4倍以上の潜在ユーザーがいると同社は推測する。

セットトップボックスで利用したい、インターネットの動画視聴以外のサービスを尋ねたところ、「ショッピング(41.1%)」、「天気チェック(33.9%)」、「ニュースチェック(29.8%)」の順だった。性別で比較する、「レシピ検索」と回答した人は女性が男性と比較して3倍以上多く、女性ならではの意向が見られたという。

セットトップボックスで利用したいサービス(複数回答)