Q.「職業病だな」と思うことを教えて下さい

いつも仕事でしていることがすっかり身についてしまい、普段の生活でもついつい仕事の延長をしてしまう"職業病"。今回はマイナビニュース会員のうち男女300名に、「職業病だな」と思うことを教えてもらった。

Q.「職業病だな」と思うことを教えて下さい

■IT病
・「スマホやタブレットを触るとインターフェースの長所短所を探そうとしてしまう: 新しい発見があるのではないかと思ってしまうから」(49歳男性/情報・IT/技術職)
・「アプリを見ると、入力エラーチェックが気になる: いつも苦労しているので」(48歳男性/情報・IT/技術職)
・「コンピュータを使った仕事をしているので、128とか256という数字に反応してしまう: 16進数で区切りのいい数字はキリのいい数字だと思ってしまってるから」(36歳男性/情報・IT/技術職)
・「ついついキーボードを掃除してしまう: 接点不良が嫌いだから」(50歳以上男性/情報・IT/技術職)
・「電化製品の仕様をついつい考えてしまう: 使用の矛盾点がないか気になってしまうから」(28歳女性/ソフトウェア/技術職)
・「携帯の機種を見てしまう: 何が売れているのか、どのような点を気に入っているか聞いてみたくなるから」(49歳男性/通信/事務系専門職)
・「ケーブルをみるとulナンバーを探してしまう: ケーブルメーカーだから」(21歳男性/機械・精密機器/営業職)

■電話病
・「会社外なのに、電話の呼び出し音に敏感になる: 日々、電話番をしているので」(43歳女性/建設・土木/事務系専門職)
・「電話をとるのがはやい: 癖でやってしまう」(32歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)
・「電話が鳴り続けているととりたくなる: 事務職で遅くとも3コール目までには出るものなので」(36歳女性/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・「家でも電話に出る時、会社名を言いそうになる: コールがなれば電話を取る、という行為がしみついている」(42歳女性/マスコミ・広告/営業職)
・「電話の最初にありがとうございますといってしまう: 受付なので」(21歳女性/自動車関連/事務系専門職)

■接客病
・「買い物中、客が入ってくるといらっしゃいませと言いそうになる: 接客業だから」(29歳男性/小売店/販売職・サービス系)
・「お店などで『すいません!』と聞こえると返事したくなる: サービス業なので、すいませんの言葉に敏感だから」(28歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「自分がお客様側でも、愛想良く喋ってしまう: いつも笑顔で愛想よくしている仕事だから」(24歳女性/自動車関連/事務系専門職)
・「恐れいりますがという前置きの多用: 謙る感じが染み付いていて」(32歳男性/商社・卸/営業職)
・「他のサービス業の人間の言葉づかいや歩く場所が気になる: お客様スペースの真ん中を歩かない、階段は手すり側をあける……などサービス業で身についたことが抜けない」(36歳男性/機械・精密機器/営業職)

■経理病
・「レシートを見ると仕訳をしてしまう事です: 経理事務の仕事をしているので、すぐに勘定科目に変換してしまいます」(32歳女性/ソフトウェア/事務系専門職)
・「経理の仕事をしているので、締め切りにうるさい: お金の締め切りは遅れると大変なので、ついついプライベートでも締め切りを気にしてしまう」(34歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

■金融病
・「お金が気になって仕方がない: 運用をしているため」(28歳男性/金融・証券/専門職)
・「お金の音に反応すること: 銀行では1円でもお金があわないと帰れないから」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・「会社の看板を見ると、どんな会社か気になる: 融資を検討してしまう」(34歳男性/金融・証券/営業職)
・「お店で商品をみると原価を計算したりどのくらい儲けがあるのか想像する: 証券営業が仕事なのでその会社が儲かっているのかどうかや利益が出る仕組みに関心がある」(38歳男性/金融・証券/営業職)

■人事・教育病
・「プライベートでも初対面の人を面接採用基準でみてしまう: 採用担当をしているから」(29歳女性/医薬品・化粧品/事務系専門職)
・「人の市場価値が気になる: 転職のしやすさや年収を考えてしまう」(30歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)
・「就活学生を見かけると点数を付けてしまう: 採用担当のため」(30歳女性/電機/事務系専門職)
・「~がわからない、というような話が聞こえると、教えたくなってしまう: 教育産業に長くいるので、質問されているように感じる」(40歳男性/学校・教育関連/営業職)

■医療病
・「人の体調を見てしまう: 医療職なので」(47歳女性/医療・福祉/専門職)
・「熱や便秘と聞くと薬の名前がすぐ思い浮かぶ: 普段仕事で取り扱っている薬の名前が思い浮かぶから」(22歳女性/医療・福祉/専門職)
・「年齢を肌やひじ、手先で判断しようとする: 美容業界ですが、年齢を肌で判断するくせがある」(31歳女性/医薬品・化粧品/営業職)
・「歯科助手をしていたので、どうしても人の口元を見てしまう: 口腔内の健康さや歯並びが気になるから」(32歳女性/商社・卸/事務系専門職)

■建築病
・「すぐに物のサイズを測ってしまう: 建築士なので」(48歳男性/建設・土木/技術職)
・「ヒトの家が気になる: 細部を見てしまう」(33歳女性/建設・土木/技術職)
・「建物に入るとついつい部屋の隅や建具周りなどを観察してしまう: 建築関係なので良い仕事をしているのかとか気になるから」(50歳以上男性/建設・土木/技術職)
・「家の壁紙のクロスなどの継ぎ目を確認してしまう: そういう職種なので」(36歳女性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「トイレのメーカーを施設や友達の家で確認してしまう: トイレのメーカーに勤めているので」(35歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)

■同業者からの厳しい目
・「CMなどで見る健康食品などの効果を表すデータのあら捜しをしてしまうところ: 色んな実験データを取ったりする仕事なので、妥当性のある試験をしているのか気になるので」(29歳女性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「新聞の隅々までよく見てしまう: 印刷に問題ないか気になるから」(37歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「テレビ番組の作りに対して、批判的な目で見てしまう: 番組を作る立場だから」(27歳女性/通信/クリエイティブ職)

■じぃ~っ
・「繊維の素材が気になる: 何の素材か気になるから」(30歳女性/アパレル・繊維/事務系専門職)
・「店に刃物が並んでいると、見入りがち: 金属を扱う仕事のせいか、質感をついプロ的な視点で見てしまう」(35歳男性/金属・鉄鋼・化学/その他)
・「他人の財布を見てしまう: クレジットカード会社に勤めている」(27歳女性/金融・証券/営業職)
・「高齢者を見ていると介護度がどれくらいなのか気になってしまう: 歩いている姿を見ると介護が必要なのかどうか気になってしまう」(29歳男性/医療・福祉/専門職)
・「旅館に宿泊した際などに約款を読んでしまう: 契約のチェックをする仕事をしているので」(34歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

■その他、身に染み付いた職業病
・「なんでも匂いをかいでしまう: 癖なので」(29歳女性/食品・飲料/技術職)
・「何でも無い時でも日焼け止めを塗る: 外仕事が多いから」(26歳男性/農林・水産/技術職)
・「mmを使うことがいい: 製品サイズ」(30歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「電車の運転をする癖で自動車を運転する: 安全確認を励行しやすいので」(29歳男性/運輸・倉庫/技術職)
・「平行が気になる: 曲がっているとダメだから」(50歳以上男性/ソフトウェア/技術職)

■総評
まずはIT・技術職の方々の職業病から。スマホやタブレットを手にすればインターフェースについて考え、スペックをチェックし、アプリを見れば入力エラーを探してしまう癖が抜けない。家電系の技術職の方も、家電製品を見ると機構やソフトウェアの動作が気になってしまうようだ。

新人の頃に電話番ばかりし過ぎて、家に帰っても会社のように電話を素早く取ってしまう、といった経験は多くの人がしているはず。事務職や受付業の人は、この職業病にずっと悩まされていた。接客・サービス業の人はお店でついつい「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」などと言いそうになるらしい。「すみませ~ん」の声に異常に敏感になっている人も……。

数字を扱う仕事だと数字が頭を離れなくなるようだ。経理の人は、レシートや数字を見ると、すぐに仕分けて計算をしたくなるそう。計算よりはお金そのものが気になるのが金融・銀行業の人で、小銭のチャリーンという音に「1円が合わなくなる!」とビクついているらしい。

人事に関わる仕事の人は、人と話す時にどうしても面接や面談っぽさが抜けないと悩んでいた。初対面の人に点数つけたり、キャリアを聞きたくなったりするとのこと。医師は人の体調、歯科助手は口元、美容関係者は皮膚など、医療関係の人は、人をみるといつも見ている部位が気になっていた。薬剤師の人は、病名を聞くと即座に薬を思い浮かべてしまうそうだ。建築関係の人は、家の壁紙の継ぎ目や隅の部分、トイレのメーカーも細かにチェックしている……。

その他、「なんでも匂いをかいでしまう」という食品開発の人、「他人の財布を見てしまう」というクレジットカード会社勤務の人、「高齢者を見ると介護度を考える」という福祉関係の人な、「平行が気になる」というソフトウェア技術職の人など、はたから見ると実に不可解な職業病の数々が暴露された。周囲に、変な癖や妙なこだわりをもつ人がいたら、その人は職業病に悩まされているのかもしれない……?!

調査時期: 2015年11月9日~11月11日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性128名 女性172名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート