巨人・大田、8年目の今季は正念場。原前監督は潜在能力を評価し、我慢の起…

巨人・大田、8年目の今季は正念場。原前監督は潜在能力を評価し、我慢の起…

大型内野手として期待されたが……
 今年こそは何がなんでもブレイクを果たさなければならない。

 今年の2016年シーズンで入団8年目を迎える大田泰示だ。昨季はプロ入り最多となる一軍60試合に出場し、138打席で36安打。しかし、決して満足できるような数字ではあるまい。持ち味とされているはずの長打力も鳴りを潜め、本塁打はたったの1本。4月30日の中日戦で負傷欠場した坂本勇人の代役として4番を務め、3安打猛打賞をマークしたこともあったが、レギュラー定着は果たせなかった。

 プロでは外野に加え、一、三塁の守備も経験している。右打ちの控え要員としてならば、今の立ち位置で何とか許容できるかもしれない。だがプロ入り前に得ていた名声を考えれば、このままでいいはずがないだろう。

 東海大相模では一年秋から4番となり、甲子園出場は果たせなかったものの高校通算本塁打65本を放つなど高校生としては規格外のパワーを持つ身長188センチの大型遊撃手としてプロのスカウトから大きな注目を集めた。2008年秋のドラフトでソフトバンクとの競合の末に巨人が交渉権を獲得。ドラフト1位で指名されると入団後の背番号は、それまで〝準永久欠番扱い〟とされていた松井秀喜氏の「55」に決まった。次代を担うスター候補生として球団からは破格の待遇と猛プッシュを受け、誰もが順調にそのステップを踏んでいってくれるはずと確信していた。

 ところが、プロの世界はやはりそう甘くはなかった。
 ましてや、入団した球団は12球団の中でもレギュラー争いをする上でトップクラスの激戦区・巨人。大田は高いハードルを越えることができず伸び悩んだ。2014年2月の宮崎春季キャンプに松井氏の初参加が決まるタイミングに合わせるかのように、同年から背番号が「44」へと変更。当時の各メディアで「ついに大田から〝55〟がはく奪されてしまった」と一斉に報じられたのは記憶に新しい。仮に大田が2013年シーズン以前に球団の期待に見合う活躍を残していれば、松井氏の古巣キャンプ初参加に関係なく、突然の背番号変更はおそらくなかったはずであろう。




ここ数年はオープン戦でアピールもシーズンで結果出せず
「55」のプレッシャーから開放されたからなのか。それ以降、2014年のリーグ公式戦終盤では確かにレギュラーとして起用される機会が増え、リーグ優勝翌日の消化試合ながら9月27日のDeNA戦では巨人軍第81代目の4番の座も任された。とはいえ、このシーズンの一軍出場は44試合。同年のシーズン全体を通して振り返ってみると打率も.246、2本塁打、12打点とさびしい数字に終わっている。

 近年の大田はオープン戦で打撃好調ぶりをアピールし「いよいよ真価を発揮する時が来たのではないか」と関係者を期待させることが多い。しかしながら、いざふたを開けてみると浮き沈みが激しく、首脳陣の信頼をなかなか勝ち取れないパターンが連続している。

 今年も、その繰り返しで終わるようなことになれば今後のプロ人生の道のりも険しくなっていくだろう。大田の潜在能力を誰よりも高く評価し、じっと我慢の起用を続けていた同じ東海大相模OBの原辰徳前監督は、もうチームにはいない。後ろ盾を失った大田にとっては正念場だ。高橋由伸監督を振り向かせ、驚かせるようなプレーで今年こそブレイクを果たして欲しい。遅咲きの男の降臨をG党もきっと待っている。


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