厚生労働省は1月15日、全国的にインフルエンザが流行シーズンに入ったことを明らかにした。

インフルエンザは「38度以上の発熱」「頭痛」「関節痛」「筋肉痛」などの症状が突然現れ、日本では例年12月から3月頃にかけて流行が見られる。一度流行が始まると短期間に多くの人へと感染する点が特徴で、集団感染によって学級閉鎖などへとつながる恐れがある。

全国約5,000カ所の定点医療機関から1月4~10日の期間中に報告があった患者数は9,964人。前週(2015年12月28~1月3日)の4,290人から一気に倍以上となり、この1週間で急伸している。

医療機関あたりの患者数も4~10日の期間中に「2.02」を記録し、定点当たり報告数が流行開始の目安となる「1.00」を大幅に上回り、全国的な流行シーズンへと突入。流行入りした時期は、昨シーズンに比べて1カ月以上も遅かった。

北海道から愛知県までのインフルエンザ定点当たり報告数

都道府県別で見ると、定点当たり報告数が最も多いのは沖縄県(8.19)。以下に秋田県(7.85)、新潟県(5.73)、北海道(4.84)、千葉県(2.49)と続く。大都市圏では東京都が1.67、大阪府が1.58となっている。

季節性インフルエンザのウイルスには「A/H1N1亜型」(2009年に流行した新型インフルエンザと同じもの)、「A/H3N2亜型」(いわゆる香港型)、B型の3種類があり、流行が終息を迎える春までのシーズン中にいずれも流行の可能性がある。

そのため、厚労省は「流行しやすい年齢層はウイルス型によって多少異なりますが、今年もすべての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります」としている。

三重県から沖縄県までのインフルエンザ定点当たり報告数

なお、インフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となり、予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。また、感染しても特有の症状が出ないケースや検査タイミングによって正しい結果が出ないケースもあるため、十分に注意が必要となる。

全国的な流行開始を受けて、Twitter上では

「インフルエンザ怖いな。明日からマスク装備すっか」

「インフルエンザの予防接種打ってなかった! 」

「インフルエンザにかかる時が来た! 」

などの声があがっている(コメントはすべて原文)。