フォルクスワーゲン グループ ジャパンは今後のプロダクト戦略を発表した。「フォルクスワーゲンの安全に対する考え方の訴求」「パワートレインの新方針」「ライフスタイルに合わせたモデルバリエーションの拡充」という3つのビジネス展開を軸に活動するという。

フォルクスワーゲン グループ ジャパン代表取締役のスヴェン・シュタイン氏。新型「ゴルフ トゥーラン」と並ぶ

安全に対する考え方として、従来も高い安全性を第一に掲げたクルマづくり、他社に先んじた先進安全技術の開発を進めてきた。今後、取組みや技術・装備について車種ごとに展開してきたものを「フォルクスワーゲン オールイン・セーフティ」のコンセプトの下、よりわかりやすくユーザーに伝える活動を行う。

注目の集まるパワートレインについては、すでに発表しているeモビリティ戦略にもとづき、2014年10月に電気自動車(EV)の「e-up!」「eゴルフ」の導入を発表したが、国内に多数ある急速充電器のすべてに対応していないことが判明し、デリバリーを延期している。一方、同社初のプラグインハイブリッドである「ゴルフ GTE」を2015年秋に販売開始した。

今後は、フォルクスワーゲンAGの新たなeモビリティ戦略の発表を踏まえ、単なるエコカーとしてのクルマではなく、「エコ+Fun to drive」の双方でユーザーの要望に応えていくことをめざす。当面は利用環境を選ばないPHEVを主軸に展開を進め、「パサート GTE」を導入する。一方、電気自動車については、「e-up!」の導入を見送り、「eゴルフ」はより長い航続距離を実現する新型の導入を検討する。

パワートレインはガソリンエンジンのTSIが引き続きメインとなるが、PHEVの拡充に加え、ディーゼルエンジンの導入も引き続き検討する。ライフスタイルに合わせたモビリティの提供については、新型「ゴルフ トゥーラン」、コンパクトSUVの新型「ティグアン」を中心に、PHEVの「パサート GTE」や、運転の楽しさを追求したスペシャルモデルなどを積極的に導入し、魅力的な商品展開を行っていくという。