松井裕樹、今季は「40S目指す」 プレミア12では「体力、実力のなさを痛感」

プレミア12の準決勝・韓国戦、9回に押し出し四球を与え降板する松井(左から2人目)。右端は小久保代表監督[Getty Images]

◆ 1年目は四球が多く、腕が振れなくなった

 楽天の松井裕樹投手が9日、ニッポン放送の「ウィークリースポーツトーク マイチャレンジ」のラジオパーソナリティを務め、これまでの野球人生を振り返るとともに新シーズンの目標を掲げた。

 松井は同番組でこれまでの野球人生を時系列で回顧。野球を始めたのは小学2年生で「小さい頃はジャイアンツのファン。高橋由伸さんのユニフォームを着て、東京ドームや横浜スタジアムで応援していました」と当時を懐かしんだ。巨人の新指揮官に就任した高橋監督とは、昨シーズン対戦が実現。「ずっとファンだったので、マウンドでニコニコしてしまいました」と憧れとの初対決を振り返った。

 高校は神奈川の強豪・桐光学園高へ進学。1年秋から背番号『1』を背負った松井は、2年夏もエースして甲子園に出場。1回戦の今治西(愛媛)戦で大会史上最多の10連続奪三振、計22奪三振をマーク。中でも注目されたのがキレ味鋭いスライダーだったが、ウイニングショット習得を決意したのは1年前の苦い経験だった。

 「中学までは直球とカーブしか投げられなかった。高校に入って1年の頃からトップチームの試合でも投げさせてもらったんですけど、夏の大会前の練習試合でボコボコにやられたんです(笑)。習志野高校(千葉)には1イニングで8点取られましたし、日大三高(東京)相手にも2イニング持たなかった。このときに直球とカーブだけではダメだと思い、1年生の6月から本格的にスライダーを投げ始めました」

 3年時は注目度も高かったが、最後の夏は県予選で敗退。「甲子園で優勝することを目標にやっていので、神奈川県で負けること自体、考えていたなかった。ショックすぎて負けた直後のことはあまり覚えてないですし、甲子園も見る気にはなれませんでした」とホロ苦い思い出を振り返った。

 それでも高評価は揺るがず、ドラフトでは5球団競合の末、楽天に入団。だが、1年目は初先発から3連敗スタートとなり、課題でもあった選球難に苦しんだ。当時については「フォアボールが多くて、どんどん腕が振れなくなった。悪循環でした」と回想。プロ初勝利は中継ぎ登板でつかんだもので、「先発やったり中継ぎだったりファームに落ちたりと、激動の1年でした」と4勝8敗、防御率3.80のデビューイヤーを振り返った。

 2年目は先発一本で勝負するつもりだったが、2月中旬に中継ぎへの配置転換を打診された。さらに抑え候補だったミコライオの故障も重なり、開幕前には抑え案が浮上。「それでも先発をやりたかったので、(大久保)監督に『やっぱり先発がやりたいです』と直訴したんですけど、『チーム事情もあるから、うしろでやってくれ』と。そこまで言われたら『今年は中継ぎで勝負しよう』とスタートしました」と、守護神抜擢の経緯を説明した。

◆ プレミア12での経験を今後に活かしたい

 期待と不安が入り混じった状態で2年目を迎えたが、シーズン初登板となった3月28日の日本ハム戦で2奪三振含む1回無失点と好投。「抑え投手としていいスタートが切れた」とプロ初セーブを記録。その後も着々とセーブを重ね、楽天投手、さらに高卒2年目の投手としても初となる、30セーブの大台に到達。終わってみれば63試合の登板で3勝2敗33セーブ、103奪三振、防御率0.87と圧巻の成績を残した。

 それでも自己評価は厳しく「防御率0点台と100奪三振は目指していた数字。それよりも連投明けなどは身体がきついこともあって、セーブを逃した試合もあった。まだ改善点や課題もあるので、満足できる数字ではありません」と言い切った。

 シーズンでの活躍もあり、昨秋開催された『プレミア12』でも小久保代表監督から抑えに指名された松井。だが、国際大会では本来のパフォーマンスを発揮できず、準決勝の韓国戦では、無死満塁のピンチで押し出し四球を献上。相手の勢いを止められず、チームも逆転負けを喫した。

 同大会については「自分にとしては苦い思い出になっています。シーズンを戦ったあとの大会だったので、自分の体力、実力のなさを痛感した。それでもチーム(楽天)では味わったことのないプレッシャーを経験できたので、今後のシーズンに活かして行きたい」と前を向いた。

 プロ3年目となる16年シーズンも、すでに梨田新監督から抑え起用を明言されてる若き守護神。「すでに開幕戦の9回を想定し、逆算してやっています。(目標は)もちろん日本一。個人的には防御率0点台で、40セーブを目指します」と大きな目標を掲げた。


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