映像配信サービスNetflixの人事に学ぶ、急成長する会社に必要な人材管理

  [2016/01/05]

映像配信サービスNetflixの人事に学ぶ、急成長する会社に必要な人材管理

企業が成長するには、時代に合わせて業態を変更する必要がでてきます。また、会社の規模が大きくなれば、人材管理や経理などの業務も変わってくるでしょう。そのような変化に合わせ、いつでも必要な人材をそろえるには、どうすればよいでしょうか。



DVDの郵送貸し出しサービスからテレビ番組や映画のネットストリーミングへと、業態も会社の規模も変化してきたNetflix。会社の急成長にともない必要な人材も変わってきました。その変化にどう対応してきたのか、元人事担当者で人材管理のコンサルタント会社を経営するパティー・マッコード氏がハーバードビジネスレビューで紹介しています。

採用は絶対に必要な人材だけを採用する

Netflixは上場計画を目前にして、ITバブルの崩壊と2001年のニューヨークテロの影響を受けました。その結果、上場をいったん見送り、社員の3分の1を解雇することに。しかしリストラ後の2002年、DVDプレイヤーがクリスマスプレゼントとして予想外の大流行となりました。当時DVDの郵送貸し出しサービスをしていたNetflixは、大幅に増えた業務を少ない社員でこなすことになります。

マッコード氏は、その体験を通して「絶対に必要な人だけを採用する」というポリシーを持つようになったといいます。

リストラ後は、業務が増えたにもかかわらず、社員の数が多かったときに比べ仕事が上手くまわっていました。マッコード氏によれば、採用活動を通して雇用された人の97%は、会社の方針をよく理解し、目標のために力を発揮してくれるといいます。しかし、残り3%の人が起こす問題への対処で、多くの企業が時間とお金を無駄にしています。

人事部としてまずできることは、慎重な採用活動を行い3%に入る人を雇わないこと。もし採用活動のミスで、能力不足や勤務状況に問題のある人を雇ってしまった場合には、解雇を考えることもためらってはいけません。

必要な人材が変わった時に、メンバーチェンジをいとわない

企業の規模や技術が変化することにより、今まで貢献してくれた社員の能力が追いつかなくなってしまう場合があります。人事担当者にとっては非常につらい仕事ですが、そのことを社員に理解してもらい、企業にとって本当に必要な人材だけをそろえることが大切です。
ケース1:上場後の経理担当者
2002年の上場から数か月後、公開企業となったNetflixにはCPAや専門資格のある経理担当者が必要となりました。今まで簿記を担当していた社員はとても優秀で熱心。Netflixの成長を支えてきた人物です。しかし、彼女には公開企業の経理を担当するのに十分な資格がありません。

チームのなかには、彼女に新たなポジションを用意しようという意見もあったようです。しかし、Netflixは最終的に、新しいポジションを用意することは正しい決断とはいえず、彼女のためにもよくないという結論を出しました。

人材管理を担当していたマッコード氏自身、この社員とは旧知の仲でした。そのため、涙ながらの面接になったといいますが、Netflixの状況を伝え理解してもらいました。Netflixは、この社員がもう一度トレーニングを受けたり、新しいキャリアを切り開いたりするために十分な解雇手当と退職金を用意しました。
ケース2:システム変更により技能が活かせなくなったエンジニア
急成長していたストリーミングサービスを開発するチームの一員として採用されたエンジニア。その役割はバグを見つけることでした。直観力があり、仕事が速く勤勉な彼女の腕前は確かで、5年間に何度も表彰されていたほどでした。

しかし、品質テストが自動化されると、彼女はエンジニアとしての力を発揮できなくなってしまいます。彼女の新しい上司は、問題のある社員と面談を繰り返しながら業務の改善を図る業務改善プログラム(PIP)で再訓練することを人事部に相談。しかし、マッコード氏は反対しました。

このプログラムが、技能がともなわないエンジニアを苦しめるだけだと判断したのです。マッコード氏はエンジニアにこのプログラムを受けさせず、彼女の持つ技能がNetflixで活かせなくなったことを正直に本人へ説明しました。彼女はその説明に納得し、契約解除のサインをすることによって、解雇手当と退職金を受け取りました。

まとめ:正直になり相手が納得するような取引をする

リストラや業務変更による解雇。その段取りは、人事部にとって大変な仕事のひとつでしょう。しかし会社のために必要であれば、感情に流されてはいけないというのがマッコード氏のアドバイスです。

日本の労働基準法では、リストラによる解雇の前に、人員整理の必要性、解雇回避努力義務の履行、被解雇者選定の合理性、そして手続きの妥当性といった条件を満たすことが必要とされています。Netflixの例は、解雇に対して比較的規制の緩い、外資系企業だからうまくいった部分もあるかもしれません。しかしその根底にある、社員の幸せを一番に考える姿勢と、社員とのコミュニケーションの取り方は参考になるものでしょう。


本記事は「キャリア採用ラボ」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。

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