大商学園、歴史を塗り替える初の4強入りへ…常田妹・菜那「次が大事」

先制点を挙げ、勝利に貢献した大商学園MF常田菜那 [写真]=吉田孝光

 大商学園高校(関西第1代表/大阪)と京都精華女子高校(関西第4代表/京都)の関西勢同士の対戦は、5-0で大商学園が快勝した。

 ベスト8に駒を進めた大商学園には、好調を支える双子の姉妹がいる。左SHでプレーする姉・MF常田麻友と、右SHでプレーする妹・MF常田菜那は、大商のキーパーソンだ。

 ボランチのMF藤根有彩から両サイドに展開し、そこから2列目以降の選手も攻撃参加して得点につなげる分厚い攻撃で、1回戦では姉・麻友の2得点などで初戦を突破。2回戦では、妹・菜那の先制弾でチームに勢いをもたらした。

「立ち上がりで京都精華に飲み込まれそうになったが、そこで失点せず先制点によってチームが落ち着くことができた」と、大商学園の岡久奨監督は、この日の妹・菜那の得点を評価した。

 大商は高校女子選手権で、3大会連続ベスト8で敗退。今年こそはその壁を突破するべく強化を続けてきた。そして夏に行われたインターハイでは準優勝を果たして、全国大会のチーム最高位に登り詰めるだけではなく、今大会の関西予選大会の決勝では、前回大会優勝の日ノ本学園高校(関西第2代表/兵庫)を破って関西第1代表に。満を持して今大会を迎えた。

「インターハイ準優勝はチームの自信になっているが、インターハイの決勝戦が今の自分たちの最高の戦い。そんな試合を常にできるようにしないと」とはMF中山桃香キャプテン。最終スコアは5-0だったものの、主導権を握れずに進んだこの日の京都精華戦を回想しながら、さらなる高みを見据えた。

 先制弾の妹・菜那も「自分の得点よりも内容が悪かったから、悔しい気持ちの方が大きい」と浮かない表情のまま。姉・麻友と妹・菜那の両選手が、ともに活躍する理想的な展開とはほど遠かった。

 姉とのプレースタイルの違いを問われると「性格は似ていると言われるけど、麻友は私より突破力も決定力もあるし、落ち着いてプレーできる。だから私が上回っているところはないかも」と先ほどまでの大胆なプレーとは対照的に、今にも消え入りそうな小さな声で控えめにコメント。

 そんな声を受けるかのように、「もっと強い気持ちを出してプレーしてくれてもいいかな」と、中山キャプテンからは少しだけ注文があるようだが、妹・菜那は「今日は何とか勝って先輩の成績に並ぶことができたけど、大商の歴史を塗り替えるためには、次の準々決勝が大事。気持ちを持って戦いたい」と、最後は力強く締めくくった。

 常田姉妹が織り成す大商自慢の攻撃が、今年こそ選手権ベスト8の壁を打ち破るか。

文=馬見新拓郎


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