周期表に日本発の元素が追加-113番元素の命名権を日本の研究グループが獲得

 

理化学研究所(理研)は12月31日、理研 仁科加速器研究センター超重元素研究グループの森田浩介グループディレクター(九州大学大学院理学研究院教授)を中心とする研究グループ(森田グループ)が発見した「113番元素」を、国際機関が新元素であると認定し、同グループに同元素の命名権が与えられたと発表した。欧米諸国以外の研究グループに命名権が与えられるのは初めてで、元素周期表にアジアの国としては初めて、日本発の元素が加わることとなる。

同グループはこれまで3度、新元素の合成を報告していたが、ロシアと米国の共同研究グループも同元素の合成を別手法により行い、その発見を主張していた。今回の決定は、国際純正・応用化学連合(IUPAC:International Union of Pure and Applied Chemistry)」と「国際純粋・応用物理学連合(IUPAP:International Union of Pure and Applied Physics)」が推薦する委員で組織された合同作業部会「JWP(Joint Working Party)」が、2つの研究グループの研究結果を審議し、森田グループが観測した113番元素が確実に既知の原子核につながっているなどの理由から、発見者であるとIUPAPに報告し、IUPAPがそれを認めたことによる。

今後、森田グループは113番元素の名前および元素記号を提案し、それをIUPAC/IUPAPが審査。妥当と認められれば、約1年後に新元素名がIUPAC/IUPAPより発表される予定だという。

なお、これまでの研究から元素番号1の水素から同112のコペルニシウムまでの112種類と原子番号114のフレロビウム、原子番号116のリバモリウムの合計114種類が認定されているが、未発見の119番以上の新元素探索や未知の領域にある原子核の探索など、まだ未踏分野が多く残されており、理研では、今後も加速器の改良を進め、そうした研究を進めていきたいとしている。

元素周期表。(2015年8月時点で発見が報告されているもの。今回、森田グループが命名権を得たのが水色で示した113番元素)

森田グループが報告した3例の崩壊連鎖。2004年7月23日の最初の113番元素合成に至るまでに、1秒間に2.4兆個の亜鉛ビームをビスマスに79日照射し、約50兆回衝突させた。2005年4月2日に100日の照射により2個目、2012年8月12日に、350日の照射により3個目の合成にそれぞれ成功。1個目と2個目の合成では、113番元素の同位体(113、質量数278)から4回の連続したアルファ崩壊と、その後ドブニウム(Db:原子番号105、質量数262)が2つに分裂する自発核分裂を観測することに成功した。3個目の合成では、4回のアルファ崩壊に続き2回のアルファ崩壊を観測、最後はメンデレビウム(Md:原子番号101、質量数254)になったことが確認された



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