「テレビウォッチャー」調査による今年の連続ドラマ満足度ランキングが出そろい、TBS系の『下町ロケット』『コウノドリ』『天皇の料理番』が上位3位を独占した。

今年の連続ドラマ満足度1位となった『下町ロケット』出演陣(左から 真矢ミキ、安田顕、吉川晃司、阿部寛、土屋太鳳、立川談春、恵俊彰)

同調査は、関東1都6県3,000人を対象に実施しているもの。5点満点で評価する番組の満足度で、阿部寛主演で、中小企業がライバル会社や巨大な壁に立ち向かっていくTBS系『下町ロケット』は、第9話で今年の連ドラ最高値となる4.37を記録し、全10話平均4.22となってトップに立った。

続く2位は綾野剛主演で、産婦人科医にフォーカスを当てたTBS系『コウノドリ』。『下町ロケット』と同じ10月クールで高い満足度をキープし続けた。そして3位には、佐藤健主演で、宮内省厨司長を務めた秋山徳蔵氏の人生を描いた『天皇の料理番』が入り、TBS制作のドラマがトップ3を占めた。

『下町ロケット』『天皇の料理番』が放送されたTBS「日曜劇場」枠は、このほかにも1月期の『流星ワゴン』が3.91、7月期の『ナポレオンの村』が3.85を記録。調査を行うデータニュースでは、全体の数値傾向から、3.7以上を高満足度と位置づけているが、今年の同枠は全作品がそれを超えたことになり、60の歴史を持つ「日曜劇場」のブランド力を、あらためて見せつけた。

また、7位に『銭の戦争』、10位に『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』が入った、火曜22時枠の関西テレビ制作ドラマも健闘。しかし、7月期の『HEAT』は3.18、4月期の『戦う!書店ガール』は3.31で、ワースト1、2位となってしまい、明暗が分かれた格好となった。

このほか、池井戸潤の原作ドラマが堅調。1位の『下町ロケット』を筆頭に、3位に『民王』(テレビ朝日系)、8位に『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)が入り、さらに『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)も3.88と高い満足度を獲得した。今後も、各局で池井戸作品の争奪戦が繰り広げられそうだ。

2015年連続ドラマ満足度ランキング(テレビウォッチャー調べ)

1位『下町ロケット』(TBS系、10月期):4.22
2位『コウノドリ』(TBS系、10月期):4.15
3位『天皇の料理番』(TBS系、4月期):4.15
4位『民王』(テレビ朝日系、7月期):4.15
5位『美女と男子』(NHK、4~7月期):4.05
6位『ちゃんぽん食べたか』(NHK、4月期)4.05
7位『銭の戦争』(関西テレビ・フジテレビ系、1月期):4.03
8位『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系、7月期):4.00
9位『あさが来た』(NHK、10月期~):3.98
10位『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(関西テレビ・フジテレビ系、10月期):3.96

・対象放送日:2015年1月1日~12月20日放送分
・対象番組:8時~23時台のスタートドラマ

『下町ロケット』視聴率・満足度推移
(視聴率はビデオリサーチ調べ・関東地区。満足度はテレビウォッチャー調べ)

なお、満足度1位の『下町ロケット』は、視聴率でも高水準を維持し、今年のトップを獲得。テレビウォッチャーのアンケートによると「スカッとした」という声が多く見られ、中には「水戸黄門的な面白さ」(57歳女性)という意見もあり、勧善懲悪の分かりやすいストーリーが評価されているようだ。

『コウノドリ』も『天皇の料理番』も、最終回に向けて視聴率的にも盛り上がりを見せており、作品の高い満足度は、おのずと視聴率にもつながっていくということが、あらためて認識できる。

●「テレビウォッチャー」調査概要
・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)、BS(NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、Dlife)
・サンプル数:地上波(関東1都6県)男性1,500+女性1,500=計3,000、BS(全国47都道府県)男性1,500+女性1,500=計3,000
・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各500サンプル ・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを配信し、データを回収するウェブ調査
・調査内容:接触数(4段階)、録画数、視聴満足度(5段階)、番組の感想(自由記述)

満足度2位の『コウノドリ』出演陣

満足度3位の『天皇の料理番』出演陣