SBIホールディングスはこのたび、韓国の総合モバイルサービス企業であるYello Mobile(イエロモバイル)および同社代表取締役が過半数の株式を有する韓国のデジタル金融サービス企業のYello Financial Group(イエロフィナンシャルグループ)と業務提携に関する覚書を締結した。また、イエロモバイルはSBIグループから出資を受けることについても合意している。

今回の覚書締結により、SBIグループはイエロモバイルと傘下企業ならびにイエロフィナンシャルグループの日本および東南アジアでの事業展開を支援。イエロモバイルグループはデジタルマーケティングノウハウをSBIグループに提供し、イエロモバイルグループ保有の2,500万人とSBIグループ保有の1,895万件の顧客基盤を互いに活用し、デジタルマーケティングを強化する。

また、SBIグループのSBI貯蓄銀行をはじめとした韓国での金融事業における協業も実施していく予定。なお、SBIグループからイエロモバイルへの出資の詳細については今後、両社間で協議を進めていく。

イエロモバイルは、ダウンロード数が約1,200万のモバイルコンテンツ・プラットフォームであるスマホアプリ「Pikicast」などショッピングやメディア/コンテンツをはじめ5つの分野を中核として、モバイルプラットフォームやサービスを提供。イエロフィナンシャルグループは投資情報の提供や金融商品比較サービスなどの金融サービスを提供している。

イエロモバイルグループはこれらのサービスをアジア全土において展開するため、日本や東南アジアなどで事業展開を推進している。加えて、同グループはモバイルおよび金融分野に関わるノウハウを持つだけでなく、保有する顧客データを活用したデジタルマーケティング分野に強みを有している。

一方、SBIグループは日本で培ってきた顧客基盤や事業ノウハウに加え、アジアを中心とした海外にも拠点やネットワークを有していることから、提携によりシナジー効果が得られるものと勘案し、業務提携およびその中核企業であるイエロモバイルへの出資に関する覚書を締結した。

今回の覚書で合意された協業の範囲として、SBIグループはイエロモバイルグループの日本における事業展開に際し、出資および人的派遣などの支援を行うほか、同社グループの東南アジアにおける事業展開に際しては、SBIグループの海外拠点及びネットワークを活用した支援を実施。

イエロモバイルグループは、同社グループのデジタルマーケティングノウハウをSBIグループの金融顧客を基盤としたマーケティング活用にむけて提供するとともに、SBIグループの韓国における金融事業の展開においてはFinTech分野における共同事業開発および取り組みを通じた協業を進めていく方針だ。