ロッテはこのほど、医薬品の製造販売を手掛ける日東薬品、京都大学大学院農学研究科 小川順教授との共同研究で、チョコレートに乳酸菌を配合すると乳酸菌の生存率が向上することを明らかにした。

人工胃液処理による乳酸菌生存数変化の比較

ヒトの腸には、腸内細菌が100兆個以上住んでいるといわれている。近年、腸内細菌はヒトと共生関係にあり、健康や美容に良い物質を作り出す菌がいることも明らかになってきた。そこで、生きた乳酸菌やそれらを含む食品を積極的に摂取して腸内環境を整えることに注目が集まっているが、乳酸菌は胃酸に弱く、腸にたどり着く前に多くが死滅してしまうといわれている。そこで生きた乳酸菌を腸まで届けるには、胃酸から菌を守るカプセルに入れるなどの工夫が必要となるという。

今回、同社らは、チョコレートに乳酸菌を配合した場合の乳酸菌の生存率について研究を行った。人間の胃の内部環境を模した人工胃液中に「乳酸菌の粉末」と「乳酸菌を配合したチョコレート」を入れ、2時間後の乳酸菌の生存率を比較した。

その結果、乳酸菌を配合したチョコレートは乳酸菌の粉末と比較して、乳酸菌の生存率が高いことが確認できた。乳酸菌の粉末では乳酸菌が持っている酵素活性がほとんど失われたが、乳酸菌を配合したチョコレートには酵素活性がほとんど失われることなく残っていたという。

この結果について、同社では「乳酸菌をチョコレートに配合することで、チョコレートが乳酸菌の表面をコーティングし、酸から守る役割を果たしていると考えられる」とコメント。今後、同社の特別な技術で乳酸菌をチョコレートに配合した場合、より多くの乳酸菌を生きたまま腸まで届けることが期待できるとしている。

同研究の論文は、学術雑誌である「Biocatalysis and Agricultural Biotechnology」に12月6日付で掲載されている。