京浜急行電鉄は22日、車両デザインを変更した新1000形(貫通形・1800番台)の導入について発表した。従来からの「赤い電車」のイメージを踏襲しつつ、車体正面に貫通路を設置。4両編成を2編成導入し、2016年3月からの運行開始を予定している。

京急電鉄新1000形(貫通形・1800番台)イメージ

来年3月に登場する新1000形(貫通形・18000番台)は、ステンレス車体を採用した4両編成(車両番号1801~1804・1805~1808)で、「普通から快特、都営浅草線直通列車まで、京急線全線においてフレキシブルな運用に対応すべく、正面に貫通路を設置します」とのこと。これまでの新1000形とは異なり、車体前面がほぼ左右対称のデザインとなり、2編成を連結した際に設けられる貫通路によって編成間の移動が可能となる。

新造車両では、車体側面に幅広の赤色・白色フィルムをデザインすることで、従来からの「赤い電車」のイメージを踏襲。その他の基本仕様(車両長さ、扉の数、座席など)や基本性能、バリアフリー設備、LEDを使用した室内灯などについては、従来の新1000形のものが引き続き採用される。なお、今後の貫通形車両の増備計画は未定とのこと。

現在の新1000形はステンレス車(写真左)・アルミ車(同右)があり、ともに車体前面左側に非常用ドアが設置されている

新造車両(画像上)と既存車両(同下)の側面デザインと連結イメージ

過去の貫通形車両、旧1000形の連結

新1000形は2002年、旧1000形の後継車としてアルミ車が登場。2100形をベースに片側3扉とし、都営浅草線・京成線・北総線への直通運転が可能な車両だった。2007年には、京急電鉄初となるステンレス車(先頭部は普通鋼製)で、車体のカラーフィルムで同社の「赤い電車」のイメージを表現している。2012年度新造車からLED照明も採用した。12月9日現在、計340両が活躍し、同社の営業車両の約4割を占める主力車両となっている。