2016年の中国の春節(旧正月)の日程が発表となりました!訪日観光客が伸び続けている今、2016年の春節はどんな盛り上がりを見せるのでしょうか?2015年の各社による春節対策を参考に、いますぐ2016年の対策を練りましょう。

こんにちは、アライドアーキテクツの小川です。

東アジア圏・東南アジア圏から多くの観光客がやってくるこの季節、日本国内で多くの消費が行われることが期待されています。今年も、春節期観光客向けの「高額福袋」が飛ぶように売れた、などの話題がメディアを賑わしました。2016年の春節にはさらなる観光客の訪日が予測されますが、いったいどんな対策が必要でしょうか?

春節とは?2016年の予定は?

春節とは、旧暦の正月であり、中華圏で最も重要とされる祝祭日と言われています。中国の春節は毎年日付が若干ずれており、例年12月初めころに政府から発表されます。今年の春節に伴う祝祭日は、2016/2/7-2/13に決定しました。

<2016年春節期の中国のカレンダー> 7連休

2/6(土)振替営業日
2/7(日)休み
2/8(月)休み-春節(旧正月)
2/9(火)休み
2/10(水)休み
2/11(木)休み
2/12(金)休み
2/13(土)休み
2/14(日)振替営業日

参照:
http://www.gov.cn/zhengce/content/2015-12/10/content_10394.htm


春節を祝うのは中国だけではない!台湾、香港、韓国、シンガポール、ベトナムも。

なお、春節を祝うのは中国だけではありません。台湾、香港、韓国や、シンガポール、ベトナム等も同様に春節を祝い、祝祭日となります。なお、祝祭日はそれぞれで若干異なっています。

<2016年 各国の春節期祝祭日>

台湾:2016/2/6(土)-2/14(日)
香港:2016/2/7(日)-2/10(水)
韓国:2016/2/7(日)-2/10(水)
シンガポール:2016/2/8(月)-2/9(火)
ベトナム:2016/2/6(土)-2/14(日)

参照:
http://www.taiwanzine.net/archives/11672
http://hongkong.keizai.biz/headline/492/
http://japanese.visitkorea.or.kr/jpn/AK/AK_JA_1_2_2_5.jsp
http://www.heartlink.com.sg/study/other/holidays
http://www.viet-jo.com/news/life/151030123202.html


(注)
・ここでは、訪日客数の多い国の春節期祝祭日のみご紹介しています。
・各国の祝祭日について、こちらはあくまで現時点での参考としてご覧ください。詳しくは各国政府の発表等をご参照ください。

2015年の各社春節対策

それでは、今年は各社どんな対策を行っていたのか?、カテゴリ毎に見ていきましょう。

百貨店・商業施設

観光客向けに特別セールを行ったり、また「おもてなし」用のデスク等を用意するケースが多く見られました。また、売り場に商品案内を表示するQRコードや翻訳用タブレット機を準備するなどの対策も行ったようです。

小田急グループ 春節キャンペーン
http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8210_8565030_.pdf
(2016年春節用には、既にこのようなサイトが準備されています。)
http://www.odakyu.jp/sc/2016wc/

アクアシティお台場 春節キャンペーン
http://blog.gojsf.com/ja/jsf-news-ja/jsf-shop/post-3307/

ダイバーシティ東京プラザ
http://loco-partners.com/2015/02/news/2559.html

tokyo grand shopping week
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/member_news/20150121.pdf

福岡
http://yokanavi.com/jp/newsinfodetail/index/937


鉄道会社

特別切符を販売したり、沿線エリアや商業施設と連動してパンフレットを準備、プレゼントキャンペーン等を実施していました。

西武鉄道 春節キャンペーン
http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2014/__icsFiles/afieldfile/2015/02/04/20150204shunsetsu.pdf

東京ソラマチ春節キャンペーン
http://www.tokyo-skytreetown.jp/pressroom/pdf/20150212SNL.pdf

東京メトロ
http://www.tokyometro.jp/news/2015/656.html

南海鉄道
http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/130108.pdf


その他

春節対策のため、事前に予約できるサイトを開設する、免税店を増やす、限定商品を用意する、キャンペーンを実施するなど、様々な対策が行われました。

ドンキホーテ
「ウェルカム予約サイト」を開設。事前に予約することでスムーズな買い物、品切れ等を防止しました。
http://www.donki.com/shared/pdf/news/conews/1863/150204zOUMK.pdf

ドラッグストア
免税対応店を拡大。マツモトキヨシ、ココカラファインなど。
https://messe.nikkei.co.jp/rt/news/130045.html

コーセー
春節限定商品を用意。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO81798110Z00C15A1TI0000/

旅行サイトrelux
http://loco-partners.com/2015/02/news/2559.html


「訪日中」対策だけでなく、「訪日前」の仕込が重要

「訪日中」の旅行者へのおもてなし、割引などを実施するだけでなく、当然、その情報を「訪日前」に知ってもらう必要があります。旅行者の約半数は、「訪日前」にどこで買い物するかを決めてから日本に来ています。

また、「何を買うか」については、7割以上の人が訪日前に決めていると言われています。つまり、春節期に買い物をしてもらうためには、まさに今の段階で買い物のリストに入れておいてもらう必要があるのです。

博報堂「インバウンド・マーケティング・ラボ」の春節期における訪日中国人観光客の消費行動調査)](http://japan-i.mynavi.jp/media/hakuhodo-investigation.pdf) P10より抜粋)より抜粋

DBJ・JTBFによる「アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査(平成27年度版)」によれば、訪日前の主な情報収集手段は、旅行ガイドブック、友人/家族、日本政府観光局のHP、個人ブログやクチコミサイト、SNSが挙げられます。

・旅行ガイドブックへの露出/広告
・SNSを通じたプロモーション実施
・個人ブロガーへのアプローチ
・訪日経験のある人が友人/家族にクチコミをしてくれるための何らかの施策(キャンペーン、チラシその他)

などを行い、「訪日前にいかに知ってもらうか」=「訪日前の認知度向上」を追求することが大切です。

2016年の春節はどんな盛り上がりを見せるのでしょうか?今から楽しみですね。

本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。

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