エン・ジャパンが運営する求人・転職支援サービス「エン転職」は、サイト利用者を対象に「ワーママ(ワーキングマザー)の就業意識」を実施した。調査は11月2日~9日にかけて行い、2,084名から有効回答を得た。

ワーママの48%が職場でのコミュニケーションに「困っている」

子育てしながら働く女性(以下、ワーママ)に、職場でのコミュニケーションで困ったことはあるか尋ねたところ、48%が「ある(よくある、時々ある)」と回答した。

仕事や周囲とのコミュニケーションの中で、ワーママに意識して欲しいこと(ワーママ自身は意識したいこと)は何ですか?

「仕事や周囲とのコミュニケーションの中で、ワーママに意識して欲しいこと(ワーママ自身は意識したいこと)」を尋ねたところ、1位は両者ともに「周囲の社員への配慮(協力を当然と思わないなど)」だった。しかし数値には開きがあり、ワーママは68%だったのに対して、ワーママ以外は95%だった。

また「制度に頼り過ぎない」(ワーママ以外は43%、ワーママは18%)のほか、「業務を抱え込まない」(同:82%、38%)、「子育て方針など、家庭状況の自己開示」(同:39%、24%)、「自分のキャリアイメージの開示」(同:17%、9%)など、情報の開示についても両者には差が見られた。

今の会社や上司はワーママに理解があると感じるか聞くと、ワーママ以外は「会社・上司ともにある」(46%)が多数を占めた。一方、ワーママ本人からは「会社・上司のいずれかがない」という回答が49%で最も多かった。ワーママ以外は34%だったことから、本人の受け取り方にはギャップがあることがうかがえる。

今の会社や上司はワーママに理解があると感じますか?

次に、マネジメント経験のある人に「マネジメント対象にワーママがいた場合、配慮する/したいこと」、ワーママには「ワーママをマネジメントする側に求める配慮」を尋ね、その結果を比較した。トップ3は「勤務時間の柔軟性」(ともに79%)、「急な休みや業務時間外の対応」(ワーママ以外:69%、ワーママ:79%)、「周囲の理解獲得」(同:48%、49%)だった。

差が出た項目は「時間ではなく成果での評価」(同:27%、48%)、「ミーティングや勉強会の実施時間」(同:14%、23%)となっている。いずれも、管理者以上にワーママからの要望が強い項目で「業務は時間内に終わらせることが普通。残業してまで評価される人と比べないでほしい」などのコメントが寄せられた。

(マネジメント対象に)ワーママがいた場合、配慮する/したいこと(ワーママ自身は配慮して欲しいこと)は何ですか?

ワーママと一緒に働いた経験がある人に、ワーママから残業務対応・急な休みの対応などをお願いされたことはあるか尋ねたところ、57%が「ある」と回答した。

代理対応の経験がある人に、快く対応しようと思うためには、何が必要か聞くと、1位は「ワーキングマザー本人からの感謝の言葉や態度」(72%)、2位は「自分にかかっている業務負荷の可視化(周囲からの理解)」(46%)であった。プライベートな事情は誰もが抱えているため、お互いに配慮しあうことが大事、という意見が多い。

(ワーママの代理対応をしたことがある人に)快く対応しようと思うためには、何が必要ですか?