JR東海は2016年3月26日に実施するダイヤ改正で、紀勢本線・参宮線の快速・普通列車をすべてキハ25形・キハ75形に置き換える。同社管内のキハ40系気動車は運転終了となる。あわせて名松線家城~伊勢奥津間の列車運転再開も発表された。

紀勢本線を走るキハ40・48形の普通列車(2013年撮影)

同社は近年、在来線快速・普通列車用の車両をJR発足以降に製造した車両へ置換えを進めており、電車については2013年までに置換え完了。気動車もキハ25形の新製、武豊線電化開業に合わせたキハ75形の転用などにより、キハ40系(キハ40・47・48形)やキハ11形が置換えとなった。高山本線・太多線では今年、すべての普通列車がキハ25形・キハ75形に。紀勢本線・参宮線でも今年8月以降、キハ25形による置換えが進められた。

名松線の普通列車に使用されたキハ11形100番台(2013年撮影)

来春のダイヤ改正で、紀勢本線・参宮線の車両もすべてJR発足以降に製造された車両に。国鉄時代に製造されたキハ40系気動車はJR東海での運転を終える。なお、同社で活躍したキハ40系・キハ11形の一部車両はミャンマー鉄道省へ譲渡されたほか、ひたちなか海浜鉄道や東海交通事業にもキハ11形が譲渡されている。

名松線家城~伊勢奥津間は2009年10月の台風18号で被災して以来、6年以上にわたってバスによる代行輸送が行われてきた。その間、2013年10月に三重県・津市・JR東海の3者間で同区間の復旧に関する協定が締結され、三重県・津市による治山事業・水路整備事業が順調に進捗したことから、JR東海は2013年5月、復旧工事に着手している。ダイヤ改正が行われる来年3月26日、列車による運転がようやく再開されることになった。

同日は伊勢奥津駅9時35分発の上り普通列車から運転再開。ダイヤ改正後の名松線では、松阪~伊勢奥津間6往復、松阪~家城間2往復の他に、家城~伊勢奥津間の列車も朝に下り1本・上り2本設定(3月27日から運転開始。3月26日は代行バスを運転)される。