2016年のトレンドを表すキーワードは「美ンバウンド」「多国籍スクラムバイト」「横丁ルネサンス」「育自休暇」「相互選択型入試」「スタディ・ライフ・バランス」「住民経営マンション」だと、リクルートホールディングスが12月15日に発表した。

これらのキーワードは、同社が美容/アルバイト・パート/飲食/社会人学習/進学/小・中学生学び/住まいの7領域において2016年のトレンドを予測し、そのトレンドを表すキーワードを造語したもの。

「美ンバウンド」は美容領域のトレンドを指し、美容とインバウンドを合わせた造語。インバウンド需要がさらに伸び、「爆買い」を始めとする「モノ消費」から日本でしかできない「コト消費」へのシフトが進み、今後は街の美容サロンを利用する訪日外国人女性が増加すると同社は予想する。

美容領域の「美ンバウンド」

「多国籍スクラムバイト」はアルバイト・パート領域のトレンドであり、日本人スタッフだけではない多国籍の職場を指す。多国籍のスタッフがそれぞれの強みを活かし、ラグビーのスクラムのようにがっちりと組んで力を合わせることで、チーム力アップ/マーケティング力アップ/接客力アップといったシナジー効果が生まれて、売上や顧客満足度が向上しているケースも出てきているという。また、経営者や日本人スタッフの意識にも変化が起こり、人事制度を見直す企業や、外国人スタッフが活躍するシーンを増やす企業も出てきているとのことだ。

アルバイト・パート領域の「多国籍スクラムバイト」

「横丁ルネサンス」は飲食領域のトレンド。SNSへの投稿題材を求める若い女性客が観光気分で昭和的飲食街である横丁を訪れており、従来から横丁を利用している主に中高年の男性客との「温かみはあるが、しがらみは発生しない」、いわゆる「ゆるふわ」なコミュニケーションを求める動きが出てきているという。興味はあって行ってみたいが機会がまだない若者が多く存在すること、また横丁や地域から仕掛けを起こす動きもあることから、今後もこの現象が広がっていくと同社は予想する。

飲食領域の「横丁ルネサンス」

この他のキーワードは、「育自休暇」は社会人学習領域で育児休暇中に自身のスキルアップも図るスタイル、「相互選択型入試」は進学領域で大学側と受験生側が相互に選択し合う入試形態に変化していくこと、「スタディ・ライフ・バランス」は小・中学生学び領域でICTを利用した新たな学びや生活のスタイルが増加すること、「住民経営マンション」は、長期修繕計画を見直したり、住民向けイベントを企画・運営し、その取組みをホームページを作って内外に発信するなど、住まい領域で当事者意識を持つ住民による経営視点のマンション管理を、それぞれ指している。