2016年3月12日公開の映画『エヴェレスト 神々の山嶺』の完成報告会見が14日、都内で行われ、岡田准一、阿部寛、尾野真千子、平山秀幸監督が出席した。

映画『エヴェレスト 神々の山嶺』の完成報告会見に出席した尾野真千子

夢枕獏のベストセラー小説『神々の山嶺』を映画化した本作は、標高8,848m、氷点下50℃という極限の世界で男たちが命を削って挑む物語。エヴェレスト史上最大の謎を追う野心的な山岳カメラマン・深町を岡田准一、山岳史上初の挑戦にとりつかれた孤高の天才クライマー・羽生を阿部寛、2人の男性に運命を翻弄される女性の涼子を尾野真千子が熱演している。

本作は実際にエヴェレストでロケを行い、日本映画としては初めてとなる標高5,200mでのロケを敢行。岡田は「色々考えた事が通用しない場所でした。空気が半分で、本当に苦しい中でみんなと共同生活を送り、支えながら登った感じがします」と振り返り、「健康でいないといけませんから、阿部さんから鼻うがいを習いました。それが上手くできなくて死にそうになりましたね(笑)」と苦笑い。名指しされた阿部は「僕は完璧に出来るんですけどね」と自慢しつつ、「過酷な中で気を引き締めながらやりましたね。ある種異常な事態で、苦しさと戦いながらやってました」とハードなエヴェレストロケを回顧。とはいえ、楽しみもあったようで「僕をストーカーのように(岡田が)撮影していたんです。トイレにもついて来て追いかけられました(笑)」と笑わせ、尾野も「上に登ると気圧の問題で3kg痩せるらしいんです。皆さんがどんどん痩せていく中、私は3kg太りまして(笑)。腹八分目にしとけばいいのに満腹になっちゃって(笑)」と過酷なロケとは対照的に、終始和やかな雰囲気で会見が行われた。

エヴェレストを通して「限界を超える挑戦」をテーマにした本作。それにちなみ来年の抱負として限界に挑戦してみたいことを問われた岡田は「もう1回(エヴェレストに)行きたいですね。あの場所のもうちょっと上を行きたいと密かに描いています」と回答。一方の阿部は「僕は岡田くんよりも3日前に撮影が終わりました。岡田くんが頑張っているからそこで頑張ろうと思って登ろうと思いましたが、くじけて先にヘリでさようなら(笑)。心が折れて先に下山してしまったので、そういうことがないように来年は頑張りたいです」と反省の弁を口にしていた。映画『エヴェレスト 神々の山嶺』は、2016年3月12日より全国公開。