凸版印刷の上海現地法人である上海凸版広告は、上海の上海沃馬商業道具制造(上海沃馬)と12月1日に業務提携を行い、今後、両社が協業して、中国市場における店舗開発および店頭販売力の強化などの「店舗活性化ソリューション提供」に取り組むことで合意したと発表した。

平井寿董事総経理(左)と徐種董事長総裁が調印

上海凸版広告と上海沃馬は、2005年の上海凸版広告設立以前の1998年の準備室時代から中国の日系企業のほか、中国国内企業や外資系企業の店舗什器・内装や店頭販売促進ツールを上海凸版広告が受注し、上海沃馬が生産するという協力関係にあった。

今回の提携により、今後予想される中国の流通・小売市場の変化に対して、両社で高付加価値な店舗活性化ソリューションを提供していく。

具体的には、上海凸版広告は、新たに店頭専門の営業部門の新設や、日本の凸版印刷の製造部門から工程管理・品質管理者を駐在員として受け入れるなど、営業、生産管理体制を強化。

また、アイカメラ店頭調査や、最先端のサイネージ・映像制作技術・O2O (Online to Offline)ソリューションなど、日本で実績のある「店舗活性化ソリューション」を提供し、中国店頭における高付加価値化を積極的に行っていくという。

上海沃馬は、上海郊外の金匯工業園において、上海を含む華東エリアで最大規模を誇る26,000平方メートルの什器生産の新工場を2015年6月に竣工し、稼動を開始。新工場は、材料の集中購買や予測購買によるコスト削減や、オートメーション化による品質安定、コストの効率化を実現し、将来的にはより多種多様な材料による店頭販促ツールのトータル的な生産にも対応する予定だという。

今後、凸版印刷は、今回の両社の協業で2016年度に5億円、2020年度に20億円の売上計画を見込んでいる。