エン・ジャパンは、サイト「エン 人事のミカタ」利用企業の人事担当者を対象に「2015年冬季賞与」についてアンケート調査を実施した。調査は10月21日~11月17日にかけて行い、220社から回答を得た。

27%の企業が「増額予定」

2014年度の冬季賞与支給額と比較して、2015年の支給予定額に変動はあるか尋ねたところ、「増額予定」は27%で、2013年調査(20%)と比べ7ポイント増加した。

(業種別)2014年の冬季賞与と比較し、支給額に変動はありますか?

「増額予定」と回答した割合が高い業種は「広告・出版・マスコミ関連」(50%)、「金融・コンサル関連」(43%)、「メーカー」(37%)だった。「広告・出版・マスコミ関連」「金融・コンサル関連」「不動産・建設関連」は減額予定と回答した企業がゼロで、業界全体での業績好調さがうかがえる。

冬季賞与を「増額予定」と回答した企業に増額率を聞くと、もっとも多かったのは「1~3%未満」(19%)だった。増額する理由について尋ねると、「業績が好調」(80%)という回答が多くを占めた。次いで、「社員の意欲向上」(39%)となっている。

冬季賞与を増額する理由

冬季賞与を「減額予定」と回答した企業に減額率を尋ねると、約半数が「5%未満」と回答した。減額の理由としてもっとも多かったのは「業績不振」(88%)で、その背景として「コストアップのため」(サービス関連)、「受注数の減少」(メーカー)などが挙げられた。

昨年と比較して「景気の上昇・回復」を実感しているか聞くと、「どちらかというと感じない」「まったく感じない」をあわせ、43%が「実感できていない」と回答した。これは、「実感できている」(「非常に感じる」「どちらかというと感じる」の計)の25%を上回っている。

2014年度と比較し、景気の上昇・回復を実感できていますか?

理由としては「原材料の仕入れ値が上がった割には受注は増えていないため」(メーカー)、「取引先業界があまり芳しくなく、受注が減っている」(IT)といった声が多かった。また、「売上は上昇しているが好況感を感じるほどではない」(小売)など、業績が向上しているものの足元での景気回復を実感するまでには至っていないことがわかる。