Facebookは12月9日、企業などFacebookページの所有者があらゆるデバイスからコミュニケーションを管理できる新機能を発表した。同機能はすべて、同日より全世界でローンチされ、数カ月以内に全Facebookページで利用可能となる。

このたび同社が発表した新機能は、12月よりすべてのFacebookページにおいて、メッセージへの平均応答時間を設定できるようになるもの。ページ管理者は「数分以内」「1時間以内」「数時間以内」「1日以内」のいずれかの応答時間を選択し表示できる。

通常、ページごとに自動で算出されたページの平均応答時間がデフォルト表示されるが、ページ管理者は今後、このページ上に公開される応答時間をコントロールできるようになる。たとえば、あるページが通常はメッセージに対して1時間以内に応答していても、公開上の応答時間は「1日以内」に設定することで、顧客の期待レベルを調整することが可能となる。

さらに、利用者が企業にメッセージを送信した場合に、メッセンジャーのスレッドにも、Facebookページの応答時間が表示されるため、利用者は企業からの応答が期待できる時間を把握できる。

また、Facebookページ上に表示される「退席中」という新しいメッセージングステータスが追加され、利用者にはそのFacebookページが応答できないことが分かるようになった。この新機能を有効にしている間にFacebookページに送信されたメッセージは、ページの応答率には考慮されない。

加えて、Facebookページ管理者は「退席中メッセージ」と「即時回答」の設定も可能に。「退席中メッセージ」とは、Facebookページが「退席中」に設定されている際に、メッセージに対して、いつ回答を期待できるか、あるいはどこでほかの情報を入手できるかなどを自動的に送信する機能。一方「即時回答」は、初めて当該ページにメッセージを送信した利用者に、自動的かつ即時にメッセージを送信できるもので、企業が利用者に接触する前に、挨拶や、連絡をくれたことに対する感謝を伝えたり、あるいは役立つ情報の提供に利用できる。

また、企業とメッセージをやり取りしている利用者の情報を表示したり、リアルタイムでメッセージを送信できるよう、Facebookページの受信ボックスのデザインを変更したことにより、ページ管理者は、メッセージへの素早い対応や会話の管理が可能となる。

デザイン変更された受信ボックス

具体的には、Facebookページ管理者が利用者とメッセージをやり取りする際に、その利用者と当該ページとの過去の対話や、利用者がプロフィールに公開している居住地などの情報の閲覧が可能に。ページ管理者は、現在の注文や過去のカスタマーサービスでの好み、そのほかの関連情報などの利用者に関するノートの追加もできるほか、会話を分類するタグの追加も可能となり、後日の検索や対応を容易に行うことができる。

このようなノートとタグはページ管理者のみが表示でき、複数のページ管理者がいる場合には、パーソナライズされた方法でシームレスに顧客とコミュニケーションする助けとなる。

追加されたコメントのモニタと回答に使用できるツール

さらに、ページ管理者がページ上のコメントを把握できるよう、新しい「アクティビティ」タブに、コメントのモニタと回答に使用できるツールが追加された。このツールにより、デスクトップとモバイルの双方で、一カ所から顧客のコメントを表示・回答できる。フォローアップが必要なやり取りへのフラグ設定や、プライベートメッセージの送信、対応済みというマークの付加などによって、返答が必要なコメントをより効果的に把握し、顧客のコメントを見逃すリスクの排除を実現した。