健康支援サービス「カラダノート」シリーズを運営するプラスアールはこのほど、「マタニティマークに関する調査2015」の結果を発表した。調査は10月28日~11月11日にインターネット上で行われ、855名の妊婦から回答を得た。

はじめに、マタニティマークを付けていることで良かったと感じる経験があるか尋ねたところ、「はい」と回答した人は34%にとどまった。2014年に行った同様の調査(回答者数は1,452名)では「はい」と答えた人が48%となっていて、同社は「マタニティマークの持つ本来の意味理解が全く進んでいないという事実が浮き彫りになりました」と指摘している。

マタニティマークを付けていることで良かったと感じた人は34%にとどまった(2015年調査)

次にマタニティマークを付けていて電車やバスで席を譲ってもらったことがあるか聞いた結果、68%の人が「いいえ」と回答した。また、「マタニティマークを外すことがありますか」という質問には、33%の人が「はい」と回答。このうち、電車内で外すという妊婦からは「嫌がらせを受けた妊婦さんがいるという事実を耳にしたため」という理由が多くあげられた。

マタニティマークを付けていて電車やバスで席を譲ってもらった経験がない人は68%にのぼった

さらにマタニティマークを付けていて嫌がらせを受けた経験がある人は、4%いることがわかった。その内容について尋ねたところ、「優先席に座っていたら『妊婦は病気ではない、退きなさい』と言われました」「『マタニティマークを付けているからって席を譲ってもらえると思うなよ! 』と中年の男性に言われました」などの声が寄せられた。

最後に、「マタニティマークを付けている時に嫌がらせを受けることがある」という事実を聞いてどう思ったか聞いた。意見としては、「確かに妊娠は病気ではないが、大きなおなかを抱えての移動はとても大変だし、流産早産のリスクなども考えるとマタニティマークをつけている事を理解してほしいと思う」といった声があった。ほかにも「確かに場所を取るし気を遣わせるし、嫌がる人もいると思う。妊婦様と言われないよう、いつも以上に周りに気を遣って行動するようにしている」など、周囲に配慮して行動している人もいた。

同社はこの結果を受けて、「マタニティマークを付けていることに対する警戒感・不安感を妊婦さんの多くが持っていること、そして今後マークの意味理解を進めていく重要性が明らかになりました」とコメントしている。