財務省は1日、2015年7~9月期の法人企業統計調査の結果を発表した。それによると、全産業(金融業・保険業を除く)の設備投資額(ソフトウエアを含む)は前年同期比11.2%増の10兆4,937億円となり、10期連続で増加した。伸び率はリーマン・ショック前の2007年1~3月期以来、8年半ぶりに10%を上回った。

スマホや自動車向け電子部品等の投資が増加

業種別にみると、製造業は同12.6%増の3兆8,770億円と5期連続の増加。輸送用機械、情報通信機械、電気機械などで増加した。非製造業は同10.4%増の6兆6,166億円と10期連続の増加。物品賃貸業、建設業、電気業などで増加した。

設備投資の推移(出典:財務省Webサイト)

同省によると、「輸送用機械では新型車向けの生産能力増強投資や研究開発関連施設投資が増えているほか、情報通信機械ではスマートフォンや自動車向け電子部品の生産能力増強投資等が増えている」という。

全産業のソフトウエアを除く設備投資額(季節調整済)の前期比は5.4%増と、2期ぶりに増加した。

売上高は、前年同期比0.1%増の328兆2,391億円と2期連続の増収。業種別では、製造業は同0.0%減の97兆8,347億円、非製造業は同0.1%増の230兆4,043億円となった。

経常利益は、同9.0%増の15兆2,172億円と15期連続の増益。業種別では、非製造業は同0.7%減の5兆4,053億円、非製造業は同15.2%増の9兆8,119億円となった。