JR東日本の新型車両E235系が30日、山手線で営業運転を開始した。同車両は今年度、ADトレインとして1社貸切での広告展開が可能。営業初列車の車内広告に起用されたのは、JR東日本ウォータービジネスが展開する「From AQUA × 乃木坂46」だった。

山手線新型車両E235系の営業運転が開始された

E235系(量産先行車)は「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」をキーワードに、前面の大きな窓や表示装置で「人と人、人と社会をつなぐ情報の窓」を表現し、居住空間を広く感じられるオープンなデザインとした次世代の新型通勤電車。山手線で進むホームドア設置に対応し、車体側面のラインカラー(うぐいす色)は縦に配置された。車内のデジタルサイネージが増設され、中吊り広告との併用で広告展開を行うことも注目されている。

同車両の営業運転は山手線外回り、大崎駅15時18分発の列車(渋谷・新宿方面)からスタート。発車に合わせ、大崎駅にて出発式も行われた。新型車両の営業初列車、しかも山手線とあって、車内は普段の利用者に鉄道ファンも加わり、大混雑に。山手線の各駅で、後続の列車への乗車を促す案内放送も聞かれた。

「From AQUA × 乃木坂46」デジタルサイネージ&中吊り広告を独占

営業初列車の車内広告は、デジタルサイネージ(「トレインチャンネル」「まど上チャンネル」「サイドチャンネル」)・中吊り広告ともに「From AQUA × 乃木坂46」で統一されていた。JR東日本ウォータービジネスによれば、「acureメンバーズになって、乃木坂46オリジナルグッズを当てよう! キャンペーン」(期間は12月1日から2月29日まで)の一環で、E235系の最初のADトレインとして、12月17日まで広告展開を行うという。

E235系の「まど上チャンネル」で放映される「From AQUA × 乃木坂46」の限定映像。特設サイトでも後日放映予定とされている

座席上に設置された「まど上チャンネル」の3面を使い、谷川連峰と乃木坂46の世界を表現した限定映像も放映。連結ドア上部の「サイドチャンネル」では、「From AQUA」のテレビCM撮影時のメイキング映像が放映され、中吊りポスターも3種類用意された。ドア上部の「トレインチャンネル」では、広告の他に路線情報や乗換案内、首都圏の天気やニュースなどの情報コンテンツも放映される。

新型車両E235系では、JR東日本テクノロジーとパナソニックが共同開発した「nanoe(ナノイー)」デバイス搭載の空気洗浄機も搭載された。車両天井部から「nanoe」が放出され、車内の快適な空気環境を提供するとのこと。