NECソリューションイノベータは11月30日、アマゾンウェブサービス(AWS)に同社が提供する無償サポートを追加した「マネージドクラウドサービス for AWS」および「クラウド簡易パッケージ サーバ利用プラン for AWS」の提供を2016年2月より開始すると発表した。

マネージドクラウドサービス for AWSは、AWSを利用して構築したシステムの運営を効率的に行うアウトソーシングサービスとして、24時間365日の有人監視やエスカレーション、バックアップ、セキュリティパッチ適用などの運用サポートサービスを提供。月額料金はAWS上の既存システム向けで1万円(税別、AWSの新規利用で同サービスを利用する場合は別途利用契約が必要)~。

同サービスの特長は同社独自のクラウド運用基盤をベースにシステムの稼働状況の報告、ITIL(ITサービスマネジメントのベストプラクティスをまとめたフレームワーク)に準拠した課題の管理や改善を提案するほか、システム環境の追加/変更、SEからの問い合わせ対応、障害復旧支援、データおよびシステムのバックアップ、セキュリティパッチの適用などを行う。また、24時間365日、死活監視やリソース監視などさまざまな監視を行い、異常時には30分以内に電話もしくはメールで通報する。

一方、クラウド簡易パッケージ サーバ利用プラン for AWSは、AWSに環境構築作業やサポート窓口サービスなどをセットにし、月額固定料金で提供。価格はAWS新規利用向けで5万円(税別)~。同サービスは顧客が申込書に数項目の設定事項を記載するだけで、要望に合わせたクラウド上のサーバを利用できる状態で提供する。

これにより、AWSを利用する際に必要なAWSアカウントの取得、クラウド上のサーバ準備やネットワークの設定、ファイアウォールの設定など顧客自身で行う必要があった環境構築作業がなくなり、クラウドの知識が少ない顧客でも容易に導入することができる。

さらに、ディスク容量やCPU、メモリなどのスペックも数パターンの中から顧客の要望にあったものを選択できるほか、利用中にスペック不足となった場合、高性能なスペックのサーバへ移行も可能なため段階的に利用範囲を広げたい用途にも適している。

そのほか、AWS利用時に顧客の責任で実施する必要のあるセキュリティ強化のための各種設定を顧客に代わりNECグループの豊富なSI経験を活かしたOSセキュア化モデルとしてオプションメニューで提供する。加えて、AWSの直接契約ではサポートは別途有償となるが、同サービスでは契約料金内でメールによるサポート窓口サービスを利用することができるとしている。

同社では両サービスにより、AWS環境の監視/運用や初期構築設定など顧客の作業低減を図り、今後1年間で100ユーザへの販売を目指す考えだ。