「2015 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル in 神宮外苑」が28日に開催された。今回で9回目となる同イベントに、日米欧のクラシックカーなど100台以上が集結。明治神宮外苑から銀座方面へ、約11kmのパレードコースを走行した。

今年のクラシックカー・フェスティバルは快晴の下、開催された

トヨタ博物館(愛知県)が主催し、自動車文化の継承・発展とクルマファンの交流を目的に、2007年から始まった同イベント。昨年は大雨で一部プログラムが中止となったが、今年は快晴の下での開催に。「この地でもなじみのイベントとなり、『楽しみにしてるよ』との声もいただくようになりました。今年のテーマは『時を超え、愉しむ』。文化の祭典として親しんでいただけたら」とトヨタ博物館館長、布垣直昭氏は挨拶した。

今回、一般参加車両100台(一部車両は展示のみ)の他に企画展示車両6台、記念乗車撮影車両3台も出展され、東京では初公開となるフランクリン「シリーズ9」のデモ走行も行われた。1918(大正7)年製の同車は、アルミボディや空冷直列6気筒エンジンなど、当時の最新技術を積極的に採用した車両だという。

オープニングセレモニーにて、自動車史研究家の高島鎮雄氏も同車について触れ、「長いこと神田須田町の交通博物館(2006年閉館)の倉庫に眠っていたのですが、鉄道博物館への転身を機にトヨタ博物館へ寄贈され、この春レストアを果たしました。このクルマは空冷エンジンを採用しており、象の鼻のような流線形が非常にユニーク。木製フレームも特徴で、乗り心地の良さが評価されていました」と紹介した。

オープニングセレモニーにトヨタ博物館館長、布垣直昭氏(写真中央)らが出席

パレード開始前に一般参加車両のオーナーが集合しての記念撮影も行われた

フランクリン「シリーズ9」のデモ走行も実施。布垣氏が乗車した

一般参加車両も、ロールス・ロイス「ファンタム I」を先頭に、フェラーリ「365GT4/BB」、マツダ「コスモスポーツ」、ホンダ「シティ カブリオレ」、トヨタ「カローラ レビン」「スプリンター トレノ」「ソアラ 2800GT エクストラ」など勢ぞろい。「クラシックという言葉は本来、時代を超えて愛される普遍的なものに対して使われるほめ言葉。今日集まったクルマも、オーナーをはじめ、多くの方々に長い年月愛されてきたからこそ、クラシックカーになれたのだと思います」と布垣氏は話していた。

オープニングセレモニーの後、「トヨペット クラウン RS21型」(トヨタ博物館車両)の先導でパレードがスタート。一般参加車両が次々に銀座方面へ出発していった。イベント会場の神宮外苑では、トヨタ博物館車両・一般参加車両が会場を走る「クラシックカー・サーキット」をはじめ、クラシックカー人気投票や交通安全体験コーナーなどの企画も用意。トヨタ博物館ミュージアムショップやフードガレージも設置された。

先導車両の「トヨペット クラウン RS21型」に続き、各年代の名車が明治神宮外苑を出発

「クラシックカー・フェスティバル」おもな一般参加車両

「クラシックカー・フェスティバル」企画展示車両・記念乗車撮影車両など