三菱航空機は11月27日、次世代リージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi RegionalJet)に関するWEB情報発信ツール「MRJ Newsletter」第7号にて、11月2日にMRJの主翼を生産する新工場の建設、また、11月11日に初フライトを実施したことを発表した。

11月11日、YS-11以来53年ぶりとなる国産旅客機「MRJ」が初めて空を舞った

11月2日には、主翼生産の新工場の着工式を実施

主翼の新工場は三菱重工 神戸造船所(兵庫県神戸市兵庫区)に位置し、着工した新工場(敷地面積5,600平方メートル)と隣接する既存工場(敷地面積2万5,400平方メートル)を活用し、MRJの主翼部品(外板、骨組み)や主翼と胴体を結ぶ中央翼の一貫製造を行う。同日、新工場の着工に伴い起工式を実施し、三菱重工 交通・輸送ドメイン 石川副ドメイン長等が出席した。

また、11月11日に実施した、YS-11以来53年ぶりとなる国産旅客機の初飛行の様子も発表。MRJ飛行試験機初号機は9時35分離陸速度に達して県営名古屋空港を飛び立ち、富士山を遠くに見ながら太平洋側の訓練空域へと進出、その後、上昇・下降・左右への旋回といった基本特性の確認を行った。最高高度は1万5,000ft(約4,500m)、最大速度は150Kt(約280Km/h)となり、11時2分に同空港に着陸し、1時間27分にわたる初飛行は成功裏に完了した。

初飛行後に行われた記者発表で同機を操縦した機長は、「離陸の際、離陸速度に達したら飛行機が『飛びたい』と言っている感じで、ふわっと浮き上がった。機体が安定しているか、意図どおり動けるかという点については離陸時から非常に良好で、操縦してきた機体の中でもトップクラスの高いポテンシャルを持っている。素晴らしい飛行機をお届けできる確信を得た」とコメントしている。

初フライト後に実施された記者会見にて。左から、戸田副操縦士、安村機長、森本社長、岸副社長

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