米グーグル社の衛星写真提供サービス・グーグルアース(Google Earth)が世間に浸透したことで、誰でも簡単に世界中の気になる場所をのぞけるようになった。時には「これは何だ!?」とネット上で話題になることもある中、そこで「よし、行ってみよう」と実行に移してしまう超行動派な男がいた。

「テレビ業界の常識を破り、信念を貫くリスクも伴いました」と誇らしげに語るエド・スタフォード

その人物の名はエド・スタフォード(39)。イギリスのピーターバラに生まれた、元イギリス陸軍大尉のエリート。過去には、ディスカバリーチャンネルで放送されたサバイバル番組『ザ・無人島生活』で、「同行スタッフ無し」「サバイバルキット無し」「衣服無し」「食料持ち込み無し」という悪条件のもと、フィジーで60日間の無人島生活に挑んだ猛者だ。

そんなエドが新たに挑戦するのが、同じくディスカバリーチャンネルの新番組『秘境ハンター』。「衛星写真に写し出された不思議な地上の光景」をテーマに、現地に赴いて「誰が何の目的でえたいの知れない巨大なマーキングを地上に施したのか」といった謎を解明していく。エドの好奇心や冒険心はもちろんのこと、「地球という惑星とそこに暮らす人間をより深く理解したい」という根源的なテーマにも迫る。

同行するスタッフは1名のみで、エドは自らカメラを持って撮影。現地に降り立つまでそこに何があるのか分からず、時には沼地を舟で進んだり、雪に覆われた森を歩いたり、ラクダと共に砂漠を渡ったり。これまで数々の過酷な状況に追い込まれてきたエドにとって、「冒険」とは「生の実感」。一部で「世界は探検し尽くされた」と言われていることに「心外の至り」と常々歯がゆい思いがあり、アマゾンを探検中に今回の企画を思いついたという。

エドはグーグルアースと衛星画像を活用し、世界各地の謎の物体を調査。国際宇宙ステーションにも問い合わせながら、今回は「ニューギニア島 謎の白線地帯」(11月26日20:00~ほか)、「シベリア 森の中の巨大クレーター」(12月3日20:00~ほか)、「エチオピア 砂漠の幾何学模様」(12月10日20:00~ほか)、「アマゾン 密林の青い湖」(12月17日20:00~ほか)、「ザンビア 奇妙な黒点模様」(12月24日20:00~ほか)の5カ所に絞った。

前人未到の未開の地に足を踏み入れるエド。「水を得た魚の気分」と興奮し、「このシリーズには探検の醍醐味がすべて詰まっているのです。下調べは一切なし。行き当たりばったりの冒険です。この企画にもし脚本があったら、ここまでスリル満点にはなりませんでした。テレビ業界の常識を破り、信念を貫くリスクも伴いました。脚本ありきの番組制作や型にはまった冒険には興味がありません」と力強い言葉を残している。

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