ヘイズ・リクルートメント・ジャパンはこのほど、世界31カ国の労働市場おける人材の需給効率を評価・分析した調査研究「グローバル・スキル・インデックス」を発表した。

労働市場に関する、7つの項目の数値

「グローバル・スキル・インデックス」とは、英ヘイズが英オックスフォード・エコノミクスと共同で2012年から継続的に行っている調査研究のこと。労働市場に関する、7つの項目について0から10までの数値で指標化し、人材の需要と供給の状況を評価・分析したもの。

日本の人材の需要と供給のミスマッチは2年連続で悪化

同調査によると、日本における人材の需要と供給のミスマッチは2年連続で悪化したことがわかった。2015年では「人材ミスマッチ」の項目が最高値である10.0を記録。企業が求めているスキルと、実際に求職者が持っているスキルが大きくかい離している事が浮き彫りとなった。アジア・太平洋地域各国と比べてもその数値は極めて高い。

そのため、長期間にわたり転職活動を続けている求職者がいる一方で、企業側は求めるスキルを持つ人材に巡り合えず、長期間にわたってポジションに空きがある状況が多く見られるという。

日本では、データサイエンティストや、デジタルマーケティングのスキルを持つマーケティング担当者、FP&Aと呼ばれる経営や高いファイナンスの知識を持った財務・経理のスペシャリストなどについて、募集が多い一方で人材の確保が難しい状況が続いている。

アジア・太平洋地域各国における人材ミスマッチスコア

その他の項目としては、「労働市場の柔軟性」は改善が見られるものの依然として柔軟ではないことを示す数値となっている。「労働市場への参加」は安倍政権下で労働改革が推進されている一方で、改善していないことがわかった。