厚生労働省はこのほど、平成27年「賃金構造基本統計調査(初任給)」の結果を取りまとめ、公表した。

性、学歴別初任給の推移

同調査は、全国の主要産業に雇用されている労働者の賃金の実態を、雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにすることを目的として、毎年7月に実施している。

今回発表した賃金は、新規学卒者の平成27年の初任給(6月分)。調査対象として抽出された10人以上の常用労働者を雇用する民間の事業所のうち、有効回答を得た事業所の中で新規学卒者を採用した1万5,526事業所について集計を行い算出した。

大学卒は、男女とも20万円台が最多

大学卒及び高校卒の初任給は、男女計、男女別ともに前年を上回った。大学卒は、男女計202,000円(前年比0.8%増)、男性204,500円( 同0.8%増) 女性198,800円( 同0.8%増)。高校卒は、男女計160,900円(同1.3%増)、男性163,400円(同1.3%増)、女性156,200円(同1.3%増)となっている。

企業規模別にみると、大企業(常用労働者1,000人以上)、中企業(同100~999人)の初任給は、大学卒及び高校卒の男女で前年を上回り、小企業(同10~99人)では、大学卒の男女及び高校卒の男性で前年を上回った。

企業規模別にみた初任給

初任給について主な産業別にみると、大学卒は、男女ともに「学術研究,専門・技術サービス業」(男性212,200 円/女性212,200円)、高校卒は、男女ともに「生活関連サービス業,娯楽業」(男性172,800円/女性166,900円)が最も高い。

初任給の分布をみると、大学卒は、男女とも20万円台(200,000~209,900円)が最も多く(男性36.1%/女性24.8%)、高校卒は、男性は16万円台(39.8%)、女性は15万円台(28.0%)が最も多くなっている。