帝国データバンクは、2016年に創業から節目の年を迎える企業(個人経営、特殊法人等 含む)を「周年記念企業」として、企業概要データベース「COSMOS2」(146 万社収録)から10年刻み(200 周年以降は 50 年刻み)で抽出し、調査・集計した。

それによると、2016年に、創業10周年・50周年・100周年といった節目の年を迎える企業(周年記念企業)は全国で13万5,292社に上り、うち創業100周年を迎えるのは大同特殊鋼や主婦の友社、霧島酒造など1,830社あることが、帝国データバンクが11月16日に発表した「2016 年『周年記念企業』調査」で明らかになった。

2016年に周年記念を迎える企業数

2016年に周年記念を迎える全国の企業13万5,292社のうち、上場企業は383社あるという。全体では2006年に創業して10周年を迎える企業が2万4,415社と最も多く、1976年創業の40周年が2万2,187社で続く。上場企業では、1946年創業の70周年が92社で最多だった。また、1916年創業の100周年は1,830社、1816年創業の200周年は7社、1566年創業の450周年も4社あったとのこと。

このうち、450周年を迎える西川産業は室町時代の1566年、ヒゲタ醤油大阪夏の陣の翌年である1616年に、それぞれ創業した(詳細はこちらを参照)。

100周年を迎える企業には、大同特殊鋼や主婦の友社などの大手企業の他、本格芋焼酎「黒霧島」で知られる霧島酒造や、NHK連続ドラマ「マッサン」の主人公のモデルとなったニッカウヰスキー創業者の、妻リタが英語教員をしていた小学校などを運営する帝塚山学院などがある。この他、ジャパネットたかたは30周年を、2011年12月に史上最年少(当時)の25歳でIPOを果たした社長として注目された村上太一氏が創業したリブセンスは10周年を、それぞれ迎える。

創業10周年・50周年・100周年企業の社数を業種別に見ると、10周年ではサービス業が8,149社(33.4%)で最多であり、50周年では建設業(6,495社、35.6%)、100周年では小売業(491社、26.8%)がそれぞれ最多だった。

同じく創業10周年・50周年・100周年企業の、本社所在の都道府県別に見たところ、10周年・50周年・100周年のいずれも東京都が最多で、大阪府が続く。

2016年を前に、既に周年記念への準備を進めている企業も少なくないという。

サッポロビールは2015年8月に、札幌市の「サッポロガーデンパーク」を140周年記念事業の一環として2016年春に向けてリニューアルすると発表した。また、主婦の友社は、2008年に部数低迷により休刊した老舗雑誌「主婦の友」のブランドを復活させた雑誌を、100周年を前に2014年秋に刊行し、2015年も第2弾の発売を予定しているという。

周年記念は自社ブランドの向上や販売促進に寄与する他、社員の士気を高め、企業活力の向上にも繋がると同社はいう。さらに、各種の周年イベントはギフトやノベルティ関連企業、飲食店やホテルなどにとっても大きなビジネス・チャンスとなっており、2016年も多くの周年記念企業の動向が注目されるとしている。

主な周年記念企業(100年以上)

周年 商号 創業年
450 西川産業 1566年(永禄9年)
400 ヒゲタ醤油 1616年(元和2年)
350 ユアサ商事 1666年(寛文6年)
140 三井住友銀行 1876年(明治9年)
140 サッポロビール 1876年(明治9年)
120 新潮社 1896年(明治29年)
120 井村屋グループ 1896年(明治29年)
110 白洋舎 1906年 (明治39年)
100 大同特殊鋼 1916年(大正5年)
100 主婦の友社 1916年(大正5年)
100 学校法人 帝塚山学院 1916年(大正5年)
100 不二硝子 1916年(大正5年)
100 霧島酒造1916年(大正5年)