総資産15億円を養母から相続したことで話題のお笑い芸人・前田けゑ(33)が10日、東京・渋谷で行われた映画『パリ3区の遺産相続人』(11月14日公開)の試写会に出席し、トークイベントで"15億円"のいきさつを語った。

お笑い芸人の前田けゑ

同作は、主人公・マティアスが父の死後に豪華なアパルトマンを相続し、そこでの暮らしの中で家族の知られざる歴史と対面していくヒューマンストーリー。前田は、2012年に亡くなった養母(80代)から総資産15億円を相続し、現在は不動産や飲食店を経営する傍ら、カスタネットを駆使したパフォーマンス活動などを行っている。

まさに主人公の分身のような境遇。後に養母となる名古屋在住の資産家女性は、身寄りがなく「名字と墓を守る人」がいないことから、長年の友人関係だった祖母が相談を受け、4人兄弟の三男である前田に白羽の矢が立った。3度目の食事で養子になることを請われて承諾し、前田は実母に相談することもなくそのまま区役所で手続きを済ませたという。その後、週の半分は名古屋に行き、身の回りの世話だけでなく、話し相手になったりドライブをしたり。ちなみに、養母が資産家と知ったのは亡くなった後だった。

"15億円"が独り歩きしているせいか、周囲からうらやましがられることも多いという前田。今では「しょうがない」と諦めているが、包み隠さず話している理由を「こういうお仕事なので義務というか、言わなきゃいけないと思いました。相続したらどんなことが起こるのかを世に伝えていきたい」と説明。「資産は現金ではありません」と念を押しながら、「相続する方に生前に伝えてあげてください」と呼びかけた。

実際、前田にも5億円の相続税が発生したが、当時の貯金は10万円ほど。「この状況になると、土地か建物を売らないといけない。早く売らないと1日2万円の延滞税がかかります。いろいろな人に"5億円を作る方法"を聞いて、2~3年はそういう勉強をしていました」と振り返った。

得意のカスタネット芸で会場を沸かせる前田

苦労はそれだけではない。前田が「初めて言います」と切り出して明かしたのは、前田よりも前に養子入りをしようとしていた人物の存在。2億円ほど使い込んでいたことが発覚したことから結果的に追い出されたが、後に養子になった前田の周囲では異変が起こり始める。車のサイドミラーを折られていることもあり、本人とは断定できないが前田は当時を思い出して苦笑いする。

「相続してからいろんな人がいろんなことを言ってくるんです。お金をくれとか貸してくれとか」と周囲の変化に気づきながらも、芸人らしく笑い飛ばす前田。最近ではファンレターが届くこともあり、「分厚いファンレターなんですよ! うれしくて読むじゃないですか。でも……最後に口座番号が書いてありました。500万円貸してくださいと」とオチをつけて観客を笑わせていた。