「Googleマップ」のモバイルアプリのオフライン機能が強化され、オフライン時に検索やナビゲーションも利用できるようになる。Googleは10日(米国時間)からAndroid用「マップ」アプリでのロールアウトを開始し、続いてiOS用「Google Maps」アプリにも提供し始める計画だ。

Googleは2012年からオフライン機能を提供していたが、特定の地域の地図データを保存するのみで、その場所にある店の検索などは行えなかった。最新のオフライン機能は、今年5月にGoogleが同社の開発者カンファレンスGoogle I/Oでプレビューを披露した機能だ。データを保存した地域において、オフライン時の地図の表示に加えて、ローカル検索やターンバイターンのナビゲーション(音声にも対応)などをサポートする。たとえば、ナビゲーション中に電波の状態が悪くなってネットにつながらなくなっても安定して案内が継続し、オフライン状態でも目的の店の電話番号やレビューといった情報を確認できる。また、接続が安定している場所でも、あらかじめその地域のデータをダウンロードしておくと、より安定してGoogleマップを利用できるようになるという。

利用方法は、オフライン用に保存しておきたい市町村、郡、国などを検索し、表示された地域のプレースシートから「Download」をタップ、またはメニューの「Offline Areas」で+ボタンをタップする。オフライン用のデータを端末にダウンロードした地域でデータ通信が不安定になると、Googleマップ・アプリは自動的にオフラインモードに切り替え、データ通信が安定したら再びオンラインに切り替える。

オフラインで利用したい地域を検索

プレースシートで「Download」をタップ

データを保存する範囲を確認

ダウンロード完了、オフラインで利用可能に

オフライン用のデータ保存はデフォルトではWi-Fi接続時のみに設定されている。ダウンロードデータのサイズなど利用体験への影響を考慮して、現時点では乗り換えや徒歩ルートなどはオフラインで利用できないが、Googleはオフラインモードへのさらなる機能の追加を計画している。