女優の綾瀬はるかが、『ごくせん』などで知られる漫画家・森本梢子氏の作品『高台家の人々』の実写映画で主演を務めることが6日、発表された。綾瀬のほか、斎藤工、水原希子、間宮祥太朗、大地真央、市村正親が出演し、2016年6月に公開される。

映画『高台家の人々』キャスト陣(上段:左から、綾瀬はるか、斎藤工 下段:左から、水原希子、間宮祥太朗、大地真央、市村正親)

本作の主人公は、特技は妄想、趣味も妄想で気づけば、ぼーっと自分の世界に入り込んでしまうOLの平野木絵(綾瀬)。ある日、会社に元華族で不動産や保険会社などを持つ高台家の長男・高台光正(斎藤)がニューヨーク支社より転勤してくる。長身、イケメン、東大卒、オックスフォード留学経験ありと完璧な光正から突然、食事に誘われた木絵は、自分の妄想を覗かれているような感覚に陥る。実は、光正はテレパシー能力者で人の心が読めるのだ。人間関係に辟易していながらも、純粋な木絵に惹かれる光正。順調な関係を続ける光正と木絵の"不釣り合いな恋"を描き出す。

口下手でさえないOL・木絵を演じる綾瀬は、「よく妄想するところは(木絵ちゃんと)似てます」「友だちに妄想話をすると気持ち悪がられます!」と告白。「ヘンテコな妄想と特殊な能力を持った男女が織り成すコミカルなラブストーリーをお届けできたら」と意気込む。

一方の斎藤は、「光正さんは全てが私とは程遠いスマートなキャラクター」と分析。しかし、だからこそ「光正の持つ闇の部分等、内側からつながって行こうと思います」と語る。続けて、「本作の肝であるテレパスはSNS主体の現代にどこか当てはまると思いました」とも話し、「皆が本音を取り繕い、感情を整え真実が見つけづらい時代だからこそこの作品に必然性を感じます」と力説した。

原作の森本氏は「きゃー!! と、叫んでしまいましたよ。綾瀬はるかさんと斎藤工さん!! すてき!! 大、大好きな、お2人です」と大興奮のコメント。「でも、見た目平均で目立たない木絵がそんなに奇麗で良いのか!? でも、でも、綾瀬さんのにじみ出る人柄の良さや、ちょっと、ぽーっとした(あ、ごめんなさい)感じはぴったりなのか!!」「めちゃくちゃかわいい木絵とよだれが出そうな(あ、ごめんなさい)魅力的でカッコイイ光正さん!」と原作の立場からキャスティングにも太鼓判を押している。

このほか、水原は光正の妹で同じくテレパシー能力を持つ茂子を、間宮もまた能力を持つ弟の和正を、大地は能力は持たないものの自分の信念は強い光正の母・由布子を、市村も能力は持たず空気は読めないものの天真らんまんな父・茂正Jr.を、それぞれ演じる。メガホンを取るのは、『謎解きはディナーのあとで』(11年)で知られる土方政人監督。脚本は『電車男』(05年)や『ヘルタースケルター』(12年)の金子ありさ氏が手掛ける。

(C)2016森本梢子/集英社・映画「高台家の人々」製作委員会