アメリカ沿岸警備隊(コーストガード)史上最も不可能な救出ミッションとして語り継がれている、SSペンドルトン号の救出劇を描いたディズニー最新作『ザ・ブリザード』(原題:The Finest Hours)が、2016年2月27日に全国公開されることが4日、明らかになった。

SSペンドルトン号の救出劇を描いた奇跡の実話『ザ・ブリザード』

本作は、荒れ狂う真冬のブリザードにより2つに裂けた巨大タンカーに生存者32人が取り残され、たった4人の沿岸警備隊が、全長11m弱・定員12人の木製の小型救助艇で救出に挑んだ奇跡の実話。

この救出が不可能と語られるには4つの理由があり、まず、救出に向かった小型救助艇は木製で、強度も大きさも史上最大級のブリザードに耐えられるものではなかったということ。2つ目は、過去な状況の中でコンパスが壊れ、方角を知る術がなくなったこと、3点目は、雨と強風と高波の中、巨大タンカーが沈むまでに残された時間は約3時間だったこと。そして、最も不可能と言われている理由は、タンカーの生存者32人と救助に出たコーストガード4人を合わせると36人となり、小型救助艇の定員12人をオーバーしてしまうということだった。

当時、たった4人で救出ミッションに挑んだ船長バーニー・ウェーバーが、その生涯を終えた翌々年の2010年にノンフィクション小説が発表され、全米で話題となり映画化が決定。3DとIMAXでも上映される同作は、海難救助真っただ中にいるような没入体験ができる。

小型救助艇の船長バーニー役は、『スター・トレック』シリーズのクリス・パインが演じ、そのほかエリック・バナ、ケイシー・アフレック、ベン・フォスターらが出演。脚本は、『8mile』でアカデミー賞にノミネートされたスコット・シルヴァーと、アカデミー賞2部門を受賞した『ザ・ファイター』のエリック・ジョンソンとポール・タマシー、監督は『ラースと、その彼女』『ミリオンダラー・アーム』のクレイグ・ギレスピーが担当している。

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