ロームは11月4日、ワイヤレス給電制御IC「BD57020MWV」(送電側)を搭載したリファレンスデザインで、ワイヤレス給電の国際規格WPC Qi規格ミディアムパワーのQi認証を取得したと発表した。同リファレンスデザインは同社のホームページで公開されている。

同社はこれまで、電子機器のワイヤレス給電技術に関する国際標準規格「Qi」の策定と普及を目的として設立された標準化団体であるWPCの正規メンバーとして、Qi規格の仕様策定からワーキンググループに参加し、製品開発を行ってきた。

WPC Qi規格ミディアムパワーは、タブレットPCなどのワイヤレス給電を実現するほか、スマートフォンでは従来規格(5W以下)と比較して最大で3倍の速度で充電することが可能となる。また、ワイヤレス給電の安全性を確保するための異物発熱対策として、電力給電前に異物を検知する機能が搭載されている。

ワイヤレス給電制御IC「BD57020MWV」は現在サンプル出荷中で、12月より月間10万個の生産を開始する予定。サンプル価格は2000円/個(税抜)となっている。

ワイヤレス給電制御IC「BD57020MWV」(送電側)を搭載したリファレンスデザイン