エン・ジャパンは10月29日、同社が運営する人材紹介会社集合サイト「ミドルの転職」上で、東名阪の三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫、京都、奈良)に在住するサイト利用者925名を対象に、7月1日~30日に実施した「地方で働くこと」に関するアンケートの結果を公表した。

「地方で働くことに興味があるか」に対しては、7割が「興味がある」と回答。希望エリアでもっとも人気が高いのは「九州・沖縄エリア(26%)」で、「アジア圏に近く発展が見込める」「都市として整っているから仕事がしやすそう」といったビジネス的な観点からの良いイメージが多い結果に。次いで「北信越エリア(13%)」「北海道エリア(11%)」で、両者に対しては「自然が豊かでストレスがなさそう」といった理由が多く挙げられた。

「地方で働くことに興味があるか」に対する回答

また、現在の住居地域別でみると関東圏在住者は「九州・沖縄エリア(30%)」が最多であったが、その一方、愛知在住者は「東海エリア(26%)」、関西圏在住者は「中国・四国エリア(18%)」が最多と、現在の住まいから比較的近いエリアでの就業を希望していることがうかがえる結果となった。

次に、地方で働くことに「興味がある」人に地方で働く際の不安や懸念点を質問した結果は、上位2つは「働き口が少なく、転職先がみつからなさそう(46%)」「給与減少の可能性がある(40%)」だった。一方、妥協できる条件としてもっとも多かったのは「給与の減少(26%)」。地方は都市部に比べ平均年収が下がる傾向にあるが、住居費が安く都市部よりも生活費がかからないことが考えられるため、給与が減る不安を感じつつもある程度は妥協できると考える人が多いようだという。

さらに、地方で働くことに「興味がない」と回答した人に対する「どのような条件であれば地方で働いてもよいか」という質問にもっとも多かった回答は、「やりたい仕事内容である(24%)」だった。地方で働くことに興味がある人でも「働き口がなく、転職先がみつからなさそう」という点に不安があることから、「仕事が見つかるのか」が、地方就業における大きな課題だと、同社はみている。